2019年1月23日水曜日

一般家庭から出たプラスチックごみを3Dプリントでリサイクル

ギリシャ発:オランダのデザインリサーチ会社が立ち上げた Zero Waste Lab は、プラスチックごみを3Dプリントリサイクルする市民参加プロジェクトを各地で展開している。

ロッテルダムに本拠を置く同社はテッサロニキ市内に同ラボを開所し、同市民に自宅から出たプラスチックごみをこのラボに持ち込んでもらい、ラボ備え付けのプラスチック樹脂再生設備(粉砕機とロボットアーム式大型3Dプリンター)で快適なベンチ兼植木鉢にもなるスタイリッシュな調度品として再び提供するプロジェクト「 Print Your City 」を開催中だ。

同ラボは、Coca-Cola の展開する製品回収プログラム「 Zero Waste Future 」の一環。関係者は、プロジェクト終了時には4トンのプラスチック廃棄物が独創的デザインの家具などに生まれ変わると期待を寄せる。また、地域住民は廃棄プラスチックのリサイクル工程と循環型社会について学習することもできる。昨年12月以降、すでに 3,000 件以上のプロダクトデザイン案が市民から提出された。


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2019年1月13日日曜日

ミシガン大学研究者、従来比約100倍の超高速で出力可能な3Dプリンターを開発

米国ミシガン州発:ミシガン大学の研究者グループはこのほど、従来機の約100倍という超高速で出力可能な3Dプリンターの開発に成功したと専門誌 Science Advances 電子版上に発表した。

同グループが開発した方式は光造形方式のひとつになるが、光硬化を起こす光源とはべつに光硬化を阻害する別光源からなるデュアル光源方式を採用した点が異なる。2基の光源からはそれぞれ近紫外線と、それより波長の長い 458 nm のブルーライトが重ねて照射され、照射窓近くの樹脂が張り付くといった従来型機の欠陥を解消すると同時に、高速プリントアウトを可能にしたという。

この新方式は同一製品の少量生産効率化を実現できるとしている。小規模製造業者にとっては従来のFDM方式などの3Dプリント技術だと、数千点単位の製造規模の場合はかえって製造コストが高くついたりするからだ。

同開発グループはすでに3件の特許申請を行っており、新型3Dプリンターのスタートアップを起業したいとも考えている。



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2019年1月4日金曜日

ケンブリッジ大学研究者グループがピアノ演奏可能な3Dプリントロボットハンドを世界で初めて開発

英国ケンブリッジシャー発:ケンブリッジ大学の研究者グループはこのほど、単純なフレーズをピアノで演奏可能な3Dプリントロボットハンドを世界で初めて開発した。彼らの研究成果は専門誌 Science Robotics 電子版上に発表された。

同グループによると、今回開発したロボットハンドは3Dプリントで出力した硬軟の素材を結合させて製作したもの。人間の手の骨と靱帯組織の動きを再現して手首を動かすことで、ピアノの鍵盤を叩くことができる(ただし、筋肉および健の動きは再現されていない)。それでも同グループでは、今回のように人間の手の機械的動作の部分的再現に留まっていても、驚くほど幅広い動きが可能なことを発見したという。今回の試作を通じて、最小限のエネルギー消費で従来より一段と自然な動作をするロボットデザインのヒントが得られるだろうとも指摘する。

研究者らはごく短い音型をそれぞれスタッカート / レガートで弾き分けるようプログラムし、ロボットは手首の動きだけでプログラムどおりに弾き分けることができた。

現時点ではまだ制約が多いものの、研究者らは人間の骨の運動原理に関する研究を進めてより複雑な動きを可能にしたり、受動運動系の制約がどこにあるかを学習できるようになるだろうと期待を寄せる。この3Dプリントロボットハンド開発には工学 / 物理科学研究評議会(EPSRC)が資金援助を行った。




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