中国発:もっか急成長を遂げている中国製品は EV でもリチウムイオン電池でもヒト型ロボットでもない。ホビイスト向けの3Dプリンターだ。2026 年上半期の輸出台数は前年同期比 90 % 増で、世界市場における中国製3Dプリンターのシェアは過去 10 年で 19 % から 96 % へと跳ね上がり、欧米製品支配に終止符を打っている。
マーケットインテリジェンス(MI)会社 Context(英ロンドン) によると、 世界の個人向け3Dプリンティング市場はいまや「深圳の四龍」と言われる中国 AM 最大手 Bambu Lab、 Creality、Anycubic、Elegoo の4社の独擅場になっているという。中国政府の潤沢な補助金施策と熾烈な国内メーカー間の競争の結果、高品質化と輸出価格の低廉化を同時に実現させた中国製3Dプリンターの対抗馬は現時点では見当たらない。
入門機レベルの3Dプリンターで比較すると、欧米製品の最低価格は中国製品の2倍以上はする。中国企業は低価格・大量生産方式でドローンを日常の娯楽用途デバイスへと変えた(同様に、戦争のあり方をも一変させた)が、それと同じことを3Dプリンターでも実践している。
中国3Dプリンター界の〝四龍〟の収益は売上増で急伸したが、苛烈な価格競争で彼らの儲けは蝕まれている。それでも投資家らの熱は冷めない。Bambu Lab は 2020 年、民生用ドローンメーカーの世界最大手 DJI(大疆創新科技有限公司)の元社員が設立した会社で、企業価値は 100 億香港ドル(約 2,016 億円)と報じられている。
昨年、その DJI は Bambu Lab のライバル企業 Elegoo に出資した。Creality は5月に香港株式市場(HKEX)に上場し、同社の発表では時価総額は 120 億香港ドル(約 2,418 億円)にのぼるという。
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