2022年2月21日月曜日

3Dプリントファサードを持つ高級ブティックがお目見えへ

オランダ発:ロッテルダムに本拠を置く建築デザイン事務所 studio RAP は、アムステルダムでも人気のショッピングストリートにある高級ブティックのファサードデザインを3Dプリントで手掛けている。
施工中のファサード全体が、セラミック3Dプリントによって出力される。同ファサードは近日中に、建物のオリジナルファサードを模した3Dプリントのセラミックタイルや赤レンガで彩られ、ショッピングストリートの外観コンセプトとも完璧に一致する新デザインとして、2022 年夏にお目見えする。
積層造形(AF)技術の活用で、歴史に残る名建築を刺激的な手法で再解釈することも可能となる。このファサード建造にはアルゴリズム・デザインが採用され、KUKA 社製大型3Dプリンターによって、studio RAP 社内で製造されている。
3Dプリントファサードはまばゆいパールホワイトの約 40 × 20 cm のセラミックタイル製で、ニットの服を思わせる起伏と細かいテクスチュアが特徴。ブティックの入る地上階ウィンドウはセットバックされ、店舗フロアには、高さ 4.5 mの3本の柱とアーキトレーブが設置される。
オリジナルの十字積みを模したファサード上部の3トーンの赤レンガ部分も3Dプリント製で、レーザーカッティングされたステンレス製カセットに接着される。

2022年2月5日土曜日

米 Azure Printed House がエコな3Dプリント住宅専用新工場を稼働

米国カリフォルニア州発:3Dプリント住宅ベンダー Azure Printed Homes はこのほど、カリフォルニア州カルバーシティ市に建設した新工場の操業を開始したと発表した。
同工場の延床面積は約 1,400 ㎡。新工場ではリサイクルプラスチック建材のみ使用した、特注の住宅建設用3Dプリンターで住宅やガーデンスタジオといった大型建造物を出力する。環境に配慮した製造プロセスによる建設工法の変革を目指す。
同社は、最終的に海洋へ流出する埋め立て廃棄物の総量を最小限に抑えることを目標に掲げている。同社によれば、世界最大の原材料消費部門は建設であり、世界の総炭素排出量の約 20 % はこの部門から排出されているという。
同社技術の活用により、建設工期は従来工法より 70 % 短縮され、建設コストも 30 % の削減が可能だとしている。3Dプリント建設工法の利点を最大限に活用するいっぽう、わずか 12 時間という短時間で全工程が完了する新たな設計施工方式も創出し、生産効率を向上させている。