2016年1月31日日曜日

3DKreator が海外市場も視野に入れた第2世代「 Kreator Motion 」を発売

ポーランド発:3Dプリンタースタートアップ 3DKreator Sp. z o.o. はこのほど、ビジネスユースとしても使用可能な万能型デスクトップ3Dプリンター「 Kreator Motion 」を改良した第2世代モデルを発売した。同社はポーランド EU 加盟 10 周年に当たる 2014 年、「 Kreator Motion 」初号機を発売しているが、新型「 Kreator Motion 」は同社として初めて欧州市場全域および北米市場向けにも出荷される。

新型「 Kreator Motion 」は外装を一新し、造形スペースは密封型。プリント途中のフィラメント切れを事前に警告する機能や自動レベリング付き加熱式ベッドを搭載する。新型「 Kreator Motion 」は昨年9月、独デュッセルドルフ市内で開催されたテクノロジー関連見本市「 Euromold 2015 」で初めて一般公開された。販売価格は 1,749 EUR( パネルドアおよび加熱ベッド追加にはそれぞれ 59 EUR の追加料金が必要 )。

「 Kreator Motion 」の主な仕様:

プリント方式:FFF / FDM 
最大造形サイズ:200 x 200 x 190 mm 
エクストルーダーノズル径:Φ = 0,4 mm 
解像度:最大 0,06 mm 
Materials:ABS、PLA、ナイロン、PET、PETG、TPE、LAYWOOD、LAYBRICK、カッパーフィル等 50 種以上の市販製品に対応
造形ベッド:自動キャリブレーション付き加熱式
接続:USB、SD メモリカード 
プリントソフトウェア:Cura / Simplyfy3D 
対応ファイル:.stl i .obj 
本体外寸:519 x 395 x 420 mm 

本体重量:18 kg 

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2016年1月29日金曜日

ハーバード大の研究者が4Dプリントの「花」作成に成功

米国マサチューセッツ州発:ハーバード大学ワイス生物意匠工学研究所および同大学 John A. Paulson 工学 / 応用科学部( SEAS )の研究者達はこのほど、自然界の「花」の動きから着想を得た新たな4Dプリント技術を開発したと発表した。

同研究者チームはこの4Dプリント技術を使用して、水に浸すと形状を自律変化させるヒドロゲルポリマー素材の作成に成功した。この新素材は水に浸すと時間の経過と共にラン科の花のように伸縮する。

研究チームを率いる同大学工学部教授 Jennifer Lewis 氏は次のように述べる。「これはプログラマブルマテリアル組立の優美な進化形だ。単に形状と動作を統合しただけでなく、構造体自体を変形可能にするものだ」。同氏は3Dプリンタースタートアップ Voxel8 の共同設立者でもある。

開発チームが作成したこのゲル状人工ランは木材から抽出したセルロース極小繊維体[ セルロースナノファイバー ]を使用して4Dプリントされている。このセルロース繊維体は一部が伸縮するようプログラムされており、これが植物の形状を変化させるミクロ組織の代理を果たして形状を変える。

4Dプリント技術は他の研究施設、たとえば MIT 内自律組立研究所でも開発が進められている。研究者達によると、4Dプリントはスマートテキスタイル( Eテキスタイル )、ソフトエレクトロニクス、バイオメディカル機器、再生医療分野への応用が見込めるとしている。



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2016年1月28日木曜日

German RepRap、業務用エントリーモデル3Dプリンター「 X150 」を発表

ドイツ発:German RepRap GmbH は現地時間 1 月 27 日、新型 FDM 3Dプリンター「 X150 」を発表した。

同社は昨年 12 月に「 X400 」、11 月には「 X350 PRO 」を相次いで発表しており、今回発表の「 X150 」は同社 X シリーズ ラインアップでは最小機種。

「 X150 」は NEO 1000X 」をベースに、「高精度 / 高信頼性の、産業向け3Dプリンターの理想的機種」として、主に小型部品製造機器を求める企業向けエントリーモデルとして開発された。金属フレームは高剛性設計で、造形プラットフォームの改良により変形率を少なくすると共に高精度 / 高精細の仕上がりを実現させたという。またエクストルーダーノズルには強いオーバーハング形状を持つ製品出力時の歪みを防止する冷却ファンも装備されている。

「 X150 」の主な仕様:

最大造形サイズ:150 x 150 x 150 mm 
本体外寸:300 x 300 x 300 mm 
最小層厚:0.1mm 
プリント速度:10 - 150 mm / s
ノズル / フィラメント径:Φ = 0.4 mm / 1.75 mm 
対応ノズル穴径:0.3 mm / 0.5 mm 
移動速度:10 – 300 mm / s 
造形プラットフォーム:非加熱式
対応フィラメント:PLA / Performance PLA
エクストルーダー型:コントローラブルファン付きシングル DD エクストルーダー
エクストルーダー最高温度:265 °C 
ファイル転送方式:USB、Wi-Fi、イーサネット 
3Dスライサー:Bolt、Slic3r 

Options:Printbox、Simplify3D 

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2016年1月25日月曜日

3Dプリントモデルを使用した腎臓移植に世界で初めて成功

北アイルランド発:アントリム州に住む2歳の少女が昨年 11 月、3Dプリントモデルを使用した腎臓移植手術を受け、無事成功した。腎臓移植への3Dプリントモデル応用としては、これが世界で初めての事例だ。

Lucy Boucher ちゃんには胎児上室性頻拍症という不整脈があり、腎臓を含む全身の臓器が慢性的な酸欠状態となっていた。Lucy ちゃんは心臓の外科手術を受けたが、腎不全のために人工透析治療を生涯受ける必要に迫られていた。そこでセントトーマス病院およびグレートオーモンドストリート病院の専門医達は、Lucy ちゃんの父親 Chris Boucher 氏の腎臓1個を移植することにした。

執刀医達は Boucher 氏の腎臓および Lucy ちゃんの腹部 CT と MRI スキャン画像から取得した3次元データを基に再現した3Dモデルを光造形方式3Dプリンターで出力し、移植手術が実行可能かどうか、手術の各ステージ毎に検証してから実際の移植手術に着手した。4 時間にもおよぶ大手術だったが、精密な3Dモデルのおかげで移植手術は成功し、術後は父子共に順調に回復した。

教会の俗人副牧師を務める Boucher 氏はつぎのように述べている。「初めて3Dモデルを見た時、細部に至るまであまりにリアルに再現されていることに驚かされた。おかげで移植手術がどのように行われるかが具体的に掴めた」。

今回の父子間腎臓移植に3Dプリントを活用するアイディアを提供したのは、同病院移植外科研修医 Pankaj Chandak 氏だった。「今回の3Dプリントモデルの画期的活用は、極めて複雑な小児腎臓移植手術の計画作成に力となってくれるだろう。この事は我々の患者と執刀医双方にとって、あらゆる点で測り知れないメリットを与えてくれるものだ」。

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2016年1月23日土曜日

超音波 + グラスファイバーで簡単に高強度素材化する技術を開発

英国発:ブリストル大学の研究者グループは現地時間 1 月 18 日、超音波を使用してグラスファイバーを合成し、強度を大幅に向上させた複合素材を作成可能な新方式の3Dプリント技術を開発したと Smart Materials and Structures 電子版に発表した。

同グループリーダーで同大学機械工学部で先端複合材を研究する Tom Llewellyn-Jones 氏によると、グラスファイバーを構成する無数の極小粒子を超音波を使用して元の素材間に配置し、この微細構造に集束レーザーで光硬化樹脂を硬化してプリントする。超音波で配合されたグラスファイバー繊維粒子は言わば鉄筋のような役割を果たし、こうしてでき上がった複合素材は加工前と比べて強度が大幅に向上したという。

同グループは市販されている一般的な3軸構成の3Dプリンターのエクストルーダーキャリッジに取り外し可能な集束レーザー装置を取り付け、通常の3Dプリント工程にこの新たな加工プロセスを追加することで強化素材化を実現した。

Llewellyn-Jones 氏は次のように述べている。「この超音波システムによって、市販の3Dプリンターに安価で取り付けて、簡単に複合強化素材化が図れることが実証された」。

試験では市販製品と遜色ない 20 mm /s というプリント速度で、超音波の定在波パターンを切り替えてグラスファイバーの微粒子を素材に配合することに成功した。将来はこの技術を応用して、従来の3Dプリント技術では不可能とされていた製品、例えばテニスラケット、ゴルフクラブ、航空宇宙用部品、釣り竿等が3Dプリントで製造可能になると予想している。

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2016年1月22日金曜日

太陽光発電パネル一体型、完全自給自足発電の3Dプリンターを開発

米国ミシガン州発:ミシガン工科大学( MTU )付属 オープンサステナビリティテクノロジーセンター( MOST )准教授 Joshua M. Pearce 氏率いるチームはこのほど、完全自給自足型3Dプリンターを開発、公開した。

同チームによれば、今回開発したのは RepRap ベースのデルタ型3Dプリンターに、自己複製可能な太陽光発電パネル等から成る自己発電 / 自己給電付属装置を組み込んだ可搬型3Dプリンター。同研究所はオープンソース3Dプリンター RepRap をベースに 2,000 米ドルを切る金属3Dプリンターを開発するなど、持続可能技術開発分野から注目を集めている。

同開発チームは次のように述べている。「3Dプリンター販売価格の下落が続き、それと並行してオープンソース適正技術( OSAT )開発も進み、世界の発展途上地域で持続可能な開発用途に使用できる機会も増えつつある。OSAT は各自の用途に応じた最適な調節が柔軟にでき、高度医療で使用される道具からシンプルな農耕用器具まで、幅広く応用できる」。3Dプリンター本体との取付部分には3Dプリント製品が一部使用されている。

同開発チームはこの方法を採用すれば、従来では 2,500 米ドルほどかかっていた導入経費も約 1,000 米ドル圧縮することができ、太陽光発電パネル等を組み込んだ可搬3Dプリンターを用意することができるとしている。また同研究センターが無償提供するツール変更機能によって、通常の3Dプリンターから PCB ミル、ビニールカッター、ペーストプリンター等へと柔軟な変更も可能だ。

同センターは昨年、 再生プラスチック樹脂から3Dプリンター用フィラメントを開発する研究で、Ford Motor Company Fund の主宰する「 Ford College Community Challenge 」から 25,000 米ドル の資金提供を受けている[ → 関連参考記事 ]。

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2016年1月18日月曜日

パリで3Dプリントに関する特別展示が今春開催

フランス発:Le Lieu du Design Paris[ パリ デザインセンター ]は今春、Centre Pompidou との連携企画として3Dプリントに特化した特別展示Impression 3D, l’usine du futur [ 未来の工場、3Dプリント ]」を開催することになった。

同展示会は様々な分野における3Dプリント技術を多角的に紹介する趣旨のもので、同国内では初の試み。3Dプリント建築、3Dプリントアパレル、3Dプリント食品等、産業から経済、クリエイティブ分野および社会問題と幅広く網羅し、世界的な3Dデザイナー / アーティストによる3Dプリントプロジェクトが展示される。世界的工業デザイナー Ron Arad 氏の D-Frame アイウェアコレクション、オランダの若手デザイナー Lilian van Daal 氏製作の生態模倣3Dプリントチェア、イタリアのデザイン集団  Maison 203 による3Dプリントクラッチバッグ Armure、 英国のプロダクトデザイナー Lionel T Dean 氏製作の3Dプリントゴールドジュエリー等が出品予定。

同センターは次のように述べる。「3Dプリントはカスタマイズ製品の少量生産やラピッドプロトタイピングを可能にする。その世界市場は 27 億ユーロ規模であり、年間成長率は 30 % を上回っている。この重要な技術を導入してその恩恵に預かるデザイナーや企業の数はますます増加している」。

「 Impression 3D, l’usine du futur 」展の会期は 4月 1 日 - 6 月 9 日の3か月。その後、Centre Pompidou にて関連展示が数回、今年から来年にかけて開催されることになっている。

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2016年1月17日日曜日

「鉄錆」から3Dプリント可能な新積層技術を開発

米国イリノイ州発:ノースウェスタン大学 Feinberg 医学部外科学および同大学Robert R. McCormick 機械工学 / 応用科学部助教 Ramille Shah 氏は科学誌 Advanced Functional Materials Vol. 25 上で、従来の SLS や指向性エネルギー堆積法( DED )に代わる新たな金属積層造形技術として、金属粒子、溶剤、生分解性エラストマー( PLGA )バインダーの混合剤をインク状にして単一ノズルから噴射して方法を開発したと発表した。

Shah 氏によれば上記複合材料は噴射後に焼結されて完成品となり、様々な合金の使用が可能で、金属粉床を使用する従来方式より統一規格部材が短時間かつ低コストで製造できるとしている。

Shah 氏は次のようにコメントしている。「我々の開発した新方式は3Dプリント可能な金属建造物の範疇を一気に拡張する。ありとあらゆる応用への扉を開くものだ」。

同開発チームの David Dunand 教授は次のように述べている。「積層造形と焼結工程とを分離した我々の方式は、一見すると却って複雑化したように見えるが、実際は積層と焼結を一体化した従来の方式より各工程が単純化されている。冶金技術の観点から見ると、緻密化過程でかなりの収縮が見られるにも拘らず、完成品は構造的変形や破断といった現象がなかったことには驚いた。このようなことはあまり例がない」。

新方式は直接金属レーザー焼結法( DMLS )や電子ビーム積層造形( EBM )ほどには厳格な作業環境は求められず、安全かつ安定して造形できる。たとえば酸化鉄[ 鉄錆 ]を水素還元してから焼結すれば、使用済み金属素材の有効活用にもつながり環境コスト面でも非常に優れた方式となる。Dunand 教授は「還元工程は一見すると無駄な工程にも思えるかもしれないが、高価な金属粉を使用する代わりに極めて安価な酸化物粉の使用が可能になる」と述べる。

SLS や DED 等、金属粒子床方式に代わる同様な開発事例は、たとえばイスラエルの XJet も「ナノ粒子ジェッティング NPJ 」技術の開発に取り組んでいる先行事例があるが、Shah 氏のチームは今回新開発した方式がバッテリー、固体酸化物形燃料電池 ( SOFC )、医療用インプラント、航空宇宙用機械部品、オンサイト建設材等の製造への応用が見込めるとしている。

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2016年1月16日土曜日

「縄文土器」を3Dプリントで忠実に再現したアートプロジェクト「 Visions of the Universe 」

日本発:3DCG アーティスト小林武人氏は、現代テクノロジーとサブカルチャーを日本の豊かな歴史文化と融合させた3Dプリント作品を発表している。最近では茶器や仏像などを高精細な3Dプリントアートとして再解釈した作品を生み出している。そんな小林氏の最新作「 Visions of the Universe 」のテーマは、縄文土器だ。

小林氏は作品を通じてアニメや漫画といった現代サブカルチャーと日本古来の文化との関連性を探求してきた。作品制作に当たって、山梨県立考古学博物館の協力を得て、同県上野原遺跡で出土した約 5,000 年前に作られた水煙紋土器を基に、愛知県に本拠を置く3Dプリンターメーカー製品「 Babel 」で3Dプリントして制作した。作品は 11 の部分に分かれ、述べ 270 時間以上かけて完成したという。苦労したのは、モデルとなった縄文土器特有の質感の再現だった。

「デジタルテクノロジーは従来のアートでは技術的に不可能だったことも可能にする。これはポストデジタルアートの素晴らしい点の1つだと思う。日本のサブカルデザインとその概念は縄文時代から受け継がれていると考える。サブカルは縄文人のアニミズム信仰やアニミズム感覚が基盤となり、伝来仏教と同様に、アジア大陸からの影響が融合して独自の文化を創造したからだ」。アニメに登場するロボットデザインにもそれが見て取れるという。そこで表現されるのは工業機械としてではなく、高次元の力や人間を容れる器としてのロボットだ。

作品制作で使用したフィラメントは Polymax PLA で、これは通常の PLA の 9 倍の耐衝撃性があり、ABS より機械的性質に優れるという特徴がある。「 Babel 」は最大造形サイズが 300 x 200 x 200 mm で、デュアルヘッド仕様の FDM / FFF 方式3Dプリンター。

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2016年1月11日月曜日

Mcor の「紙」ベース3Dプリンターにフルカラーエントリーモデル「 Mcor ARKe 」が登場

アイルランド・ラウス州発:3Dプリンタースタートアップ Mcor Technologies Ltd は「 CES 2016 」で、デスクトップ型エントリーモデルとしては世界初となるフルカラー出力可能な新型3Dプリンター「 Mcor ARKe 」を発表した[ 同製品は「 CES 2016 Best of Innovation Awards 」も受賞した。今年度の CES は昨年の 375 社を上回り、前記事の Bonsai Lab を始めとするスタートアップ約 500 社が出展した ]。

「 Mcor ARKe 」は同社個人コンシューマー向け機種として初めてフルカラー出力を実現した。フルカラー出力は産業向け先行機種「 Mcor IRIS 」と同様、同社が独自開発した Selective Deposition Lamination テクノロジーを搭載し、レター / A4サイズ用紙を水溶性固着剤で積層すると同時に目的の形状に切断して造形する。先行機種同様にエコフレンドリー仕様で使用する素材および出力物共に無害かつ再生利用可能な点も大きなメリットだ。

紙素材を積層するため解像度も高く、一般の2Dプリンターより高精細な解像度 4800 x 2400 dpi を実現している。合わせて高速化も図り、プリント速度も従来機種の4倍になった。

同社共同設立者で現 CEO Conor MacCormack 博士は次のように述べている。「弊社の使命は全てのオフィス、教室、そして家庭に3Dプリンターを普及させることだ。ARKe はそのための一歩を大きく踏み出した。この製品のリリースは弊社にとっても業界にとっても今後を左右する決定的瞬間だと言える。Apple にとっての iPhone、Boeing にとっての 747 型のようなものだ。この破壊的一歩により、3Dプリント業界に革新を起こし、3Dプリント技術がとりわけ教育分野、クリエイティブプロフェッショナル分野に広範な導入を促進させることになるだろう」。同社は 2014 年に独 PE ファンドから 660 万ユーロの融資も受けている。

「 Mcor ARKe 」の主な仕様:

X, Y, Z 軸解像度:0.1 mm 
カラー技術:Photorealistic HD Colour
X, Y 軸:4800 x 2400 DPI、Z 軸:254 DPI ( 50GSM 用紙は最大 508 DPI )
最大造形サイズ:240 mm x 205 mm x 125 mm 
対応素材:レター / A4 用紙
電源:350W, 240v 50Hz / 120v 60Hz
対応ファイル:STL、OBJ、VRML、DAE、3MF
ハードウェア要件:8GB メモリー / 100 GB HDD スペース、1GB グラフィックメメモリー
ネットワーク:イーサネット、USB、Wi-Fi
オペレーティングシステム:
64bit Windows 7、Windows 8、Windows 10 / OS X Yosemite
CE、UL 準拠
システムソフトウェア:Mcor Orange
Office 互換

同社によれば「 Mcor ARKe 」には既に 2,500 件を超える先行予約が入っているという。販売開始は今年第2四半期頃を予定している。販売予定価格は 5,995 USD。



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2016年1月10日日曜日

世界初の「音声ナビ」搭載の低価格デスクトップ FDM3Dプリンター「 FabPod 」

日本発:産業向け金属3Dプリンター市場は活況を呈しているものの、一般コンシューマー向け3Dプリンター市場に関しては売上低迷が続き、昨年は MakerBot のレイオフや 3D Systems の「 Cube 」生産打ち切りなども報じられている。そんな中、近年 STEM( 科学、技術、工学、数学 )教育部門の急伸が注目されている。

Bonsai Lab, Inc. はその STEM 市場に特化した新型デスクトップ FDM3Dプリンター「 FabPod [ TM ] 」を「 CES 2016 」に出品した。4月頃の販売開始を予定しており、販売予定価格は 500 USD 以内。「 FabPod 」のハード面は国内の THK、Minebea 等大手部品メーカーから支援と部品供給を受けて生産される。

積層ピッチ等詳細は不明だが、同社によれば3Dプリントソフトとしてゲームエンジンとして使用される「 Unity 」UI を採用した「 FabPod UI 」を開発、また「音声ナビゲーション」機能も世界で初めて搭載した。STEM 市場向け既存製品には耐久性、安全性、ユーザービリティに優れた高性能の3Dプリンターが求められており、同社は「 FabPod 」でこうした STEM 市場の声を反映させ、「壊れにくく安全」な日本製品ならではの特徴を前面に押し出している。STEM 市場はオバマ政権がメイカーズスペース設置等に 10 億米ドルの財政支援を実施しており、今後も市場の拡大が予想されている。

「 FabPod UI 」は「イメージベースドライティング( IBL )」と呼ばれる最新3DCG 技術の1つ。同社がゲーム開発の Interactive Laboratories と共同開発したもので、ユーザーは仮想体験的にゲーム感覚で3Dモデリングが可能だとしている。このソフトウェアの利点は素早い更新が可能な点で、今後は Microsoft の HoloLens、Oculus VR の Oculus Rift にも順次対応し、「 FabPod UI 」に統合する予定だ。

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2016年1月9日土曜日

Polaroid がコンシューマー向けデスクトップ3Dプリンター「 ModelSmart 250S 」を年内にも発売へ

米国ネバダ州発: ラスベガス市内で現地時間 1 月 6 - 9 日にかけて開催されている世界最大の家電見本市「 CES 2016 」 で、Polaroid Corp. は同社初のデスクトップ型3Dプリンター「 ModelSmart 250S 」を公開した。

「 ModelSmart 250S 」は英インクジェットカートリッジベンダー Environmental Business Products ( EBP ) と共同開発した FDM タイプのデスクトップ型3Dプリンターで、年内にも欧州 15 か国向けに販売を開始する予定。EBS は 2014 年から3Dプリンター市場に参入しており、Polaroid とは向こう3年間の提携契約を結んでいる。

「 ModelSmart 250S 」は最大造形サイズは幅 250 x 高さ 150 x 奥行き 150 mm 、解像度は 50 - 350 μm、プリント速度は 20 - 100 mm /sで、個人コンシューマー市場向けエントリー機種という位置付け。そのため MakerBot 等の先行機種と異なりユーザー自身が微調整できるオプションは 10 通りのみ用意され、操作は極力シンプルに抑えた仕様となっている。オートキャリブレーション機構内蔵で、プリント途中で高解像度に変更したい場合も操作1つで完結する。

またプリント状況をスマートフォン経由で確認可能な Wi-Fi カメラも搭載している。対応フィラメントは Φ = 1.75 mm の専用 PLA およびウッドライク素材で、カラーバリエーションは9色。EBS と独自開発した専用3Dモデリングソフト「 Polaroid Prep 」も付属する。

Polaroid と EBS によると、欧州市場以外の製品投入は現時点では未定とのことだ。



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2016年1月4日月曜日

1,700 °C を超える高温にも耐える3Dプリント可能な夢のセラミック素材を開発

米国カリフォルニア州発:マリブ市に拠点を置く Hughes Aircraft Company 研究部門 HRL Laboratories は現地時間 1 月 1 日、3Dプリント後に極めて高い耐久性能を持つセラミックに「変身する」新しい光硬化樹脂を開発したと発表した。

同研究所上級化学エンジニア Zak Eckel 氏および 上級化学者 Chaoyin Zhou 博士によると、この新しい光硬化樹脂は通常の SLA 方式で3Dプリント後、焼結処理することで 1,700 °C を超える高温にも耐えられる超高剛性セラミック素材へと変化し、既存セラミック素材の約 10 倍の強度を持っているという。

従来製法によるセラミック素材はポリマーや金属素材と異なり成形加工が困難なため、粉末粒子を焼結する方式が用いられてきた。この製法でできたセラミックは無数の微細空洞の集合素材であり、必ずしも望み通りの形状が得られず最終強度にも限界があった。

Eckel 氏らが開発したこの光硬化樹脂は「プレセラミックモノマー」と呼ばれ、焼結処理後にシリカ炭化珪素の極小多孔質構造に変わるため、従来製法によるセラミックの短所を解決するとしている

同研究所上級サイエンティスト Tobias Schaedler 氏は、このプレセラミック樹脂は「ポリマー素材と同様に様々な形状に3Dプリントした後、焼結処理してセラミック化させることが可能」だとし、「これはまさに驚異的ブレイクスルーだ。超高温に耐え、非常に強いセラミック製品が成形 / 圧縮といった加工不要でいかなる形状にも製造可能になる。ジェットエンジンや超音速旅客機用の大型部品から、マイクロマシンシステム内部の微細で複雑なパーツまで、ありとあらゆる製品部品が製造可能になるかもしれないと述べている。また、次世代宇宙船建造用部材としても使用可能な画期的素材となるだろう。

今回の研究成果は Science Vol. 351 Vol. 351 no. 6268[ pp. 58-62 ]に掲載されている。



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2016年1月3日日曜日

ESA が 2030 年までに3Dプリントで「月面基地」建設計画を発表

オランダ南ホラント州発:ノールトウェイクに本拠を置く欧州宇宙機関 欧州宇宙技術研究センター( ESA / ESTEC )は昨年 12 月に開催された月探査に関連する国際シンポジウム「 International Symposium on Moon 2020-2030 」において、2013 年までに月面基地「ムーンビレッジ」を建設する構想を明らかにした。同シンポジウムには世界 28 の国と地域から 200 人以上の科学者と専門家が参加した。

それによると建材は全て月面で産出される物質から生成し、その建材を使用して住宅建設用3Dプリンターで組み立てる計画だという。同研究センター科学者によると、最初にロボットを月に送り込んで人間の「移住」前の準備を行い、準備完了後に人間が送り込まれ、建設作業に当たるという。会場でのプレゼンテーションで、科学者達は計画している月面基地の完成予想図等を披露した。同計画の目的は太陽系および太陽系外宇宙の探査、および「異星人の発見」だとしている。

ESA は 2013 年、月面で採取した素材から、宇宙線や小隕石といった人体に有害な影響をブロックする堅固なドーム型シェルターが3Dプリントで建設可能かどうかの実験を行っている。ESA 有人宇宙飛行計画チームの Scott Hovland 氏は次のように述べている。「3Dプリントは地球からの供給にあまり頼ることなく月面基地を維持可能にする手段となる。今回の計画によって切り拓かれる新たな可能性は、全世界の宇宙機関が現在開発中の共通の宇宙探査戦略の一環として検討するだろう」。

米航空宇宙局( NASA )で 30 年以上に渡って有人宇宙飛行計画に従事してきたエンジニア Kathy Laurini 氏は、今回の ESA による「月面基地」計画は火星への有人飛行計画にとっても大きな足がかりとなるだろうと話している。

「ムーンビレッジ」計画で使用される予定の3Dプリンターは英国 D-Shape UK Ltd. の「 Monolite 」。6m の鋼鉄フレームと移動式ノズルアレイを備え、砂状の建材に結合溶液を噴射して 1 層ずつ固めて建造する。現在、同社は「 Monolite 」で人工サンゴ礁を形成し、海岸侵食防止対策に取り組んでいる。



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2016年1月2日土曜日

スマートフォン光源でプリントする次世代型3Dプリンターを開発

台湾発:国立台湾科技大学( NTUST )研究者チームはこのほど、スマートフォンで動作する価格 100 ドル台の次世代型3Dプリンターを開発したと発表した。

同開発者チームを率いる機械工学科教授 Jeng Ywam-Jeng 氏によると、今回開発したスマートフォン3Dプリンターは、スマートフォンから発する可視光線を使用して独自開発の特殊な光硬化ポリマーを硬化させて造形するというもの。従来のような UV、レーザー光源は使用していない。光硬化ポリマー溶液の入ったバットの下に置かれたスマートフォンから発する光によって樹脂を硬化させ、金属製プリントベッド上に造形する仕組みだという。Jeng 氏は3Dプリンターベンダー XYZ Printing 技術顧問も務めている。今回開発したスマートフォン3Dプリンターは中国上海市で開催された Inside 3D Printing Shanghai 2015 でも披露された。

Jeng 氏によるとこの3Dプリンター開発には1年以上前から取り組み、試作初号機は PC 接続で動作させていたが、モーターと連動するモバイルアプリを開発してスマートフォン上の操作のみでプリント作業が完結できるように改良して作業の効率化を図ったとしている。ただし現状ではスマートフォンのみの光源では弱いため、既存機種並みの精度を短時間で出力するには至っていない。使用する光源の出力が大きければ大きいほどプリントも高速化できるため、今後はタブレットや HDTV 等の大型画面の光源での3Dプリント対応を計画している。また、このスマートフォン3Dプリンターに3Dスキャナー機能も搭載し、3Dスキャン → 3Dプリントまでの一連の作業を全て単一アプリで完了させることを目指している。



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