2024年3月31日日曜日

3D Systems が Form 10-K 年次報告書の提出遅延で NYSE から警告を受ける

米国発:3D Systems(NYSE:DDD)はこのほど、ニューヨーク証券取引所(NYSE)から、NYSE上場企業マニュアルのセクション 802.01E 規定された提出基準により、NYSEの上場継続要件を満たしていないとの通知を受けた。
同社は、2023年12月31日締め会計年度分の年次報告書「Form 10-K」を、米国証券取引委員会(SEC)に期限内に提出しなかった。この件に関し、同社は Form 10-K 提出まで 2024 年3月 15 日から6ヵ月間の猶予があると通知された。NYSE の通知は、同社普通株上場に直ちに影響を与えるものではないものの、NYSE は 3D Systems に、「正当な状況と判断した場合、いつでも上場廃止手続きを開始する可能性がある」と警告した。
3D Systems 側は、2024 年 2 月 29 日に SEC に提出した同社の Form 12b-25 上で行った提出遅延に関する通知で、「財務報告および決算手続きに関連する作業を完了するために追加の時間、リソース、および労力が必要」のため、所定の期間内に Form 10-K を提出できなかったと釈明している。
同社は現在入手可能な情報に基づき、2024 年 2 月 28 日日付で SEC に提出済みの Form 10-K 準拠の財務情報と比較して、監査手続き完了の影響は今後提出する Form 10-K 準拠の財務結果に重大な変更はないと見込んでいる。

2024年3月3日日曜日

「TCT Japan 2024」が開催(1月29~31日)

日本発:3Dプリンティングと積層造形技術(AM)の総合展「TCT Japan 2024」が1月29~31日の3日間、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催された。今年で6回目を迎える TCT Japan は延べ 100 社以上の出展と 200 台以上の関連機器が展示され、AM の旗を掲げる国産メーカーやアプリケーションが勢ぞろいした
基調講演では、3Dプリント関連市場の分析とコンサルティングを手掛ける Wohlers Associates、Boston Consulting Group(米)、Reeves Insight(同)、Additive Manufacturer Green Trade Association (AMGTA)、日産自動車各社からスピーカーを迎え、AM 市場の見通しや持続可能性、および AM アプリケーションに焦点を当てたスピーチを行った。
AM 導入率を欧州、中国、北米などの海外地域と比較すると、日本が真の意味で AM の創生の地であることを忘れがちだ。Wohlers Report 最新版によると、現時点で日本はアジア・太平洋地域における産業用3Dプリンター(5,000ドル以上)設置台数の 29% を占め、中国(36%)に次いで2番目に多い。 AM 技術の利活用に取り組む日本の姿勢については、スピーチに登壇した Wohlers の代表者は「大きなリスクをとり、新機軸に挑戦している他の組織に注目すべき」と発言し、「小規模なスピンオフおよびスタートアップ企業は、AM 分野で挑戦し、失敗し、学ぶのに適した場」だと指摘した。
自動車分野では、日産が AM の採用に積極的だ。同社チームはノースウェスタン大学と共同で、UV 投影ベースの新しい AM 技術を開発している。3年間の共同研究開発期間を経て、秒速 1cm のスピードで高速3Dプリントが可能な高速・高解像度システムを開発したという。もっか、大型自動車用部品に使用可能な大型3Dプリンターを含むプロトタイプシステムが構築されている。関係者によると、日産は今後数ヵ月以内に今回の新 AM 開発について詳細な情報を発表する予定だという。