2020年8月31日月曜日

ミネソタ大研究者が実物そっくりに動く心臓弁3Dプリントモデルを作成

米国ミネソタ州発:ミネソタ大学の研究者はこのほど、医療機器の開発製造を行う Medtronic の支援を受け、心臓の大動脈弁とその周囲の構造物のきわめて精密な実物大モデルをマルチマテリアル3Dプリントで生成する画期的プロセスを開発した。
これらの臓器モデルは患者の個体別に作られている。3Dプリントで作成されたソフトセンサーアレイが構造体に組み込まれ、特殊なインクとカスタマイズされた3Dプリントプロセスを使用して生成されている。この人工モデルは低侵襲手術の準備用途に使用でき、世界に数千人いる心臓疾患患者の外科手術成果の向上につながる可能性がある。同研究は、全米科学振興協会(AAAS)発行の査読付き科学誌 Science Advances 上に発表された。
研究者らは、大動脈でもっとも心臓に近い位置で心臓と接続する大動脈基部と呼ばれる部位を3Dプリントした。大動脈基部は大動脈弁、および冠動脈の開口部で構成されている。大動脈弁には大動脈弁尖と呼ばれる3つのフラップがあり、周囲を繊維状リングが囲んでいる。3Dプリントモデルには、この左心室筋と上行大動脈の一部が含まれている。
同研究は Medtronic、米国立衛生研究所(NIH)生物工学 / 生物医学イメージング研究所、およびミネソタ州のイノベーションイニシアティブ MnDRIVE から研究開発資金の提供を受けている。 

2020年8月12日水曜日

3D Systems が全従業員を 20 % 削減へ

米国発:3D Systems(NYSE:DDD)はこのほど、「持続可能で収益性の高い成長のため」として、全従業員を 20 % 削減すると発表した。同社によると、今回の余剰人員削減の大半は年末までに完了する予定で、年間 1億ドルの営業コスト削減が見込めるとしている。
 3D Systemsのレイオフは、3D Systemsの 2020 年第 2 四半期の決算発表後に実施される。売上高は前年同期比 28.7 %減、2020 年第1四半期比 16.8 % 減となっている。
3D Systemsは、COVID-19パンデミックの継続的な影響を業績不振の主な理由として挙げている。今回の決定は Stratasys が 6月に発表したものと同じく、従業員や主要顧客との協議を経て行われている。
3D Systems はおもに 2020 年後半に退職金、拠点閉鎖、その他費用として 2,500 万米ドルから 3,000 万米ドルの範囲の現金費用が発生すると予想するが、2021年には追加費用が発生する可能性もある。また、同社は新たな戦略的重点分野に合致しない事業の一部を売却することも検討している。