2016年5月30日月曜日

お手頃価格のオープンソース DLP 3Dプリンター「 INCUBE3D Start 」

ドイツ・ニーダーザクセン州発:3Dプリンタースタートアップ INPRO FIRST GmbH は同社初のオープンソース DLP 3Dプリンター「 INCUBE3D Start 」をリリースした。

同社によると INCUBE3D Start 」ではシンプルさと、追加コストなしで更新可能な柔軟な拡張性を持つ製品をリーズナブルな価格帯で提供することを目指したという。更新はキット / CAD パッケージとして提供される。同製品は当面の間は組立キットとして販売され、キット価格は光源なしが 899 EUR、光源付きが 1,499 EUR。組立済み製品の販売は 8 月以降で、1,899 EUR を予定している。納期は2 - 3週間ほどかかる。

INCUBE3D Start の主な仕様:

X/Y軸解像度:50 - 100 μ
Z軸解像度:50 - 200 μm 
造形サイズ( W x H x D ):140 x 80 x 170 mm 
本体寸法(W x H x D ):380 x 835 x 255 mm 
本体重量:9.5 kg 

キット内容:
「 INCUBE3D 」主要パーツ / 電子部品
樹脂槽
造形プラットフォーム
光硬化樹脂 500ml 分
ACER H6510BD プロジェクター ( オプション )

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2016年5月29日日曜日

電源不要のアナログ3Dプリンター「 This New Technology 」

米国発:今月 3 日から 15 日間の日程で開催されたニューヨーク市公式国際デザインイベント「 NYCxDesign 2016 」の一環として設けられた展示会場で、オランダ人デザイナーの考案したある3Dプリンターが来場者の注目を集めた。

Daniel de Bruin 氏が 2014 年に製作した「 This New Technology 」と名付けられたこの3Dプリンター最大の特徴は重りとチェーン駆動のプーリー、そして人力のみ、つまり電気なしで動作することだ。またこのアナログ3Dプリンター自体が「動く彫刻」作品になってもいる。

Bruin 氏はこの3Dプリンターを製作した理由について、3Dプリンターは確かに作品を短時間で効率的に製作可能にした点はすばらしいが、作品を作っているのは3Dプリンターという機械であって自らの手では作っていないと感じたからだと述べている。

この3Dプリンターはソフトウェアと同氏が呼ぶワイヤを曲げて作った駆動ガイド機構とプーリー、ギアとスプロケット、10 kg の重りと、空気抵抗によってタイミング同期を調節するプロペラから構成されている。重りによってシリンダーに充填したクレイ素材が押し出され、回転する円盤上に積層される仕組み。できあがった作品は釉薬をかけ、電気炉で焼いて完成品となる。色の異なるクレイ素材をシリンダーに充填しておけば、出力される作品にも色の変化が現れる。

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2016年5月28日土曜日

Leapfrog が大型3Dプリンター新製品「 XceL 」をリリース

オランダ南ホラント州発:Leapfrog はこのほど、大型3Dプリンターの新製品「 XceL 」をリリースした。

「 XceL 」の最大造形サイズは 530 x 500 x 2300 mm で、完全密閉式筐体とデュアルエクストルーダーシステムを採用。プリント中、スライドドアは完全に閉じられるため造形室内の温度変化もなく、安定したプリントが可能。ドアは作業完了時に解錠される。

このような大型製品の場合、ネックとなるのが万一の際に無駄になる膨大なフィラメントだが、同社開発チームは特許を取得した PerfectLevel 自動キャリブレーションシステムにより、作業開始前に造形ベッド調整を全自動で実施するという回避策を講じている。またフィラメントの自動送りシステムおよびフィラメント自動検知機能も搭載し、フィラメント切れの際も自動的に追加装填を促す。Wi-Fi も搭載しており、スマートフォンやタブレット上のブラウザ経由でのリモート制御も可能。

開発チームはこの新製品を使用して、巨大なランプシェードやチェアの試作も行った。

Leapfrog XceL の主な仕様

本体寸法:945 x 1030 x 2900 mm 
造形サイズ / 容量:530/510 x 500 x 2300 mm、610L
フィラメント径:Φ = 1.75 mm 
対応フィラメント:PLA 
層厚:0.1 - 0.6 mm
エクストルーダー:Φ = 0.35 - 1.2 mm x2、ホットエンド最高温度 275 °
最高プリント速度:10,800 mm / min、180 mm / sec 
位置精度:0.018 mm ( D,W )、0.010 mm( H )
内部 OS :Linux 
電源:85 - 133 VAC, 170 - 264 VAC / 47 - 63 Hz 
消費電力:1400 W 

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2016年5月27日金曜日

世界初の3Dプリント工法によるオフィス棟がお披露目

UAEドバイ発:現地時間 5 月 23 日、Mohammed bin Rashid Al Maktoum ドバイ国首長は世界初の3Dプリント工法で建造した新オフィス棟の披露式を開催した。

この3Dプリント新オフィスは建築部門の3Dプリント工法を推進するドバイ未来財団の暫定本部用として、エミレーツタワーの建つ金融地区に建てられた。オフィス棟は平屋建て形式で床面積は各棟 250 m²。

オフィス棟建造に使用された3Dプリンターは高さ 6 m、全長 37 m、全幅 12 mで、1基のロボットアームを介して出力する。建造はプリンター運転モニター1名の他、7名の作業員が現地での組み立てを可動式3Dプリンターも使用して行い、電気技師などの専門家 10 名が配線や内装を施して 17 日で完成した。結果として労働コストは同等建物を従来工法で建造した場合の半分しかかからなかったとしている。建造費用は約 140,000 USD。

建材には特殊配合のセメントと同国および米国で製造された専用建材が使用され、英国および中国で耐久性などの試験を実施してきた。独特なアーチ型デザイン採用は安全性と安定性確保のためだという。

この3Dプリントオフィスは同国の推進する3Dプリント戦略の一環。同戦略では建築 / 医療 / コンシューマー向け製品の各分野で 2030 年までに同国を世界の3Dプリントハブ化することを目標としており、建築部門では 2030 年までに全建築物の 25 % を3Dプリント工法で建造する計画だ。


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2016年5月23日月曜日

高校生が3Dプリントでバイオリンを製作

米国ミネソタ州発:レイクエルモ市内の高校に通う生徒たちは、3Dプリントでの楽器作りに取り組んでいる。

そのうちの1人、スティルウォーター高校物理クラスの Jennah Slayton さんは教室で行う波形実験用として、鮮やかな紫色の樹脂製バイオリンを同市内のラボにある3Dプリンターを使用して製作。楽器の3Dデータはインターネット上で公開されているものを使用した。

「[3Dプリント楽器は ]これ以外の方法では楽器が買えない生徒たちにも初学者向けバイオリンを手に入れることができる手段になる」と Slayton さん。この3Dプリントバイオリンの音は、通常の木でできた製品に比べるとやや響きが荒削り。「音がこもっていてネックも少し短くて、高音があまりよく出ない」。

生徒たちは3Dプリンターを使えば、バイオリン1丁の製作コストはフィラメント代の約 40 米ドルしかかからないと言う。それに対して市販の楽器を購入した場合、約 3,500 ドルはかかる。そして彼らの試みは、地元学区の音楽教育にも役立つかもしれない。音楽教育予算がここ数年削減されているためだ。



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2016年5月22日日曜日

「 Windows 10 IoT Core 」にネットワーク接続3Dプリンター対応の新アプリが追加

米国ワシントン州発:Microsoft( NASDAQ:MSFT )は現地時間 5 月 20 日、小型ボード PC 用組み込み型 OS「 Windows 10 IoT Core 」に、Wi-Fi を含むネットワーク接続された3Dプリンターを自動検知する機能を追加した新たなアプリケーションをリリースしたと発表した。

この新アプリ「 Network 3D Printer 」の対応可能市販3Dプリンターは、「 Lulzbot Taz 6 」、「 Makergear M2 」、「 Printrbot Play / Plus / Simple 」、「 Prusa i3 / i3 Mk2 」、「 Ultimaker Original and Original+ / Ultimaker 2 / 2+ / Ultimaker 2 Extended / Extended+ 」の各製品。同アプリが対応製品を検出後、ユーザーは同社が無償提供している3Dモデリングソフト「 3D Builder 」などを使用して3Dプリントが実行できる。

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2016年5月21日土曜日

Dylan's Candy Bar が全米 4 店舗でグミキャンディー3Dプリンターを導入

米国ニューヨーク州発:全米各地に 16 店舗を擁するキャンディー専門店 Dylan's Candy Bar は現地時間 5 月 20 日、独製菓大手傘下 Katjes UK が手掛けるグミキャンディー専用3Dプリンター「 Magic Candy Factory 」を導入し、最初のサービス提供をニューヨーク市内の本店で開始した。

Dylan's は世界的なファッションデザイナー Ralph Lauren 氏の娘 Dylan Lauren 氏が 2008 年に開店したキャンディー専門店チェーン。Dylan's は Katjes と提携を結び、マンハッタンの本店を始め、シカゴ、ロサンゼルス、マイアミ市の 4 店舗で同様のサービスを今後数週間で提供する予定。

「 Magic Candy Factory 」は 100 種類のデザイン画からプリントしたいものを選び、名前や文字の追加などのカスタマイズも可能。同プリンターの構造は FDM 方式で、35,000 行のコードから成るパラメトリックアルゴリズムにもとづきグミキャンディーが出力される仕組み。米国内の「 Magic Candy Factory 」を使用したグミキャンディーの小売 / オンライン販売権は Dylan's が独占する。グミとして使用するのはリンゴから抽出したペクチンベースの天然素材。

Dylan Lauren 氏はハート型3Dグミキャンディーを食しながら次のように述べた。「これは食品安全基準を満たした3Dプリンター。ボタン 1 つで魔法のようにキャンディーが出現する。お客様に喜んでいただくため、更なるデザインカスタマイズの拡張に取り組んでいる」。

「 Magic Candy Factory 」は Dylan's の他に独ベルリン市の直営店と UAE ドバイ市内にも出店して、同様のグミキャンディー3Dプリントサービスを提供している。



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2016年5月20日金曜日

HP、Multi Jet Fusion ™ テクノロジー搭載新型3Dプリンター2製品を発表

米国カリフォルニア州発:HP( NYSE:HPQ )は現地時間 5 月 17 日、Multi Jet Fusion ™ ( MJF )を搭載した商用生産向け新型3Dプリンター2機種および AM システム「 Jet Fusion 3D Printing Solution 」を発表した。

同社が発表したのは「 Jet Fusion 3D 3200 」および「同 3D 4200 」。同社3Dプリント事業部門社長 Stephen Nigro 氏によると、新型 2 製品は従来比約 10 倍の高速プリントを半分のコストで可能だとしている。Multi Jet Fusion 搭載システム開発には Nike、BMW、Johnson & Johnson 等を含む 9 社がテスター企業として参加している。

また今回発表の2機種について、他の HP 製プリンターと異なり一般ホームユース向けではなく、プロ向け / 企業向けをターゲット層とする商用システムであることを明確にしている。

HP はこの次世代型 AM 技術として、Multi Jet Fusion 搭載3Dプリンターのアナウンスを2年ほど前から実施し、各種カンファレンスや事前プレゼン、プレスリリースなども行ってきた。HP の3Dプリント研究開発はその大半がスペインのバルセロナ市内を拠点として進められている。

Nigro 氏は次のように述べている。「 HP Jet Fusion 3D Printing Solution はこれまでにないスピード / 品質 / コスト性を全て提供する。ビジネスおよび製造業の方は、顧客に提供する製品の設計製造工程の根本的見直しが図れる」。

HP では「 Jet Fusion 3D 3200 」は試作品製造用途に、「同 4200 」は試作および短時間生産向けとしている。販売価格は「同 3200 」単体のみが 130,000 USD から、仕上げ加工と高速冷却機能等を実装する処理ステーション付きが 155,000 USD からとなっている。HP によると、「同 4200 」の発売は今年後半を予定しており、「同 3200 」は 2017 年以降の発売を予定しているという。



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2016年5月16日月曜日

コンパクト & スタイリッシュなチョコレート3Dプリンター「 XOCO 」

オランダ・ユトレヒト州発:デザインスタジオ Michiel Cornelissen Ontwerp はこのほど、スタイリッシュなチョコレート専用3Dプリンターのコンセプトモデル「 XOCO 」を発表した。

同スタジオによると、既存の3Dフードプリンターの欠点の1つとしてコンパクトさに欠ける無骨なデザインを挙げ、厨房や店頭に自然と溶け込むような筐体デザインを目指したという。

「 XOCO 」は透明なドーム状の筐体カバー内にチョコレートポッドとプリントヘッド部を吊り下げた支柱、回転式造形スペースをコンパクトに収納する。操作は付属の専用モバイルアプリから、作成したいチョコレート菓子の3Dモデルを選択して行う。全周ガラスドームのため作成中の様子も容易に視認でき、3色のチョコレートの使い分けが可能。ヒートベッドが充分に加熱されると、底面を取り巻くマルチカラー LED ライトリングが光って教えてくれる仕様になっている。

同スタジオは次のように述べている。「現行の3Dフードプリンターはいかにも業務用のテクニカルなデザインの製品ばかり。我々が求めたのは単に高性能なだけの3Dフードプリンターではなく、食品作りの現場に最適な製品も生み出せることを証明してみせることだ」。

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2016年5月14日土曜日

ローマ教皇、高校生グループの製作したリサイクル3Dプリントシステムを祝福

バチカン市国発:現地時間 5 月 11 日、ローマカトリックの Francis 教皇はアフリカ向けに送られる3Dプリンターと、同プリンターを製作した高校生グループに祝福を与えた。

この3Dプリンターを製作したのはローマ市にあるイエズス会が運営する技術系高校 Massimiliano Massimo Institute の 15 - 17歳の生徒および同校が開講した3Dプリント講座を受講した小学生で、ローマ教皇に面会したのはこのうちの 15 名の生徒たち。彼らはアフリカにいる手や足を失った子供たちのために自分たちが作った3Dプリンターを送り、義肢製作に役立ててもらいたいと考え、Crowd4Africa というクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げた。

生徒たちのこのクラウドファンディングキャンペーンは大学教授や3Dプリンタブル製品による安価な生物医学技術の振興団体 Open BioMedical Initiative からも後援を受けた。生徒たちの製作した3Dプリンターを含む3Dプリントシステム「 Mini Factory 」2セットはウガンダおよびコンゴへと送られる。現地で3Dプリントで出力した場合、これまでの義肢購入費用の約 30 分の 1 ほどで済むという。

また、この義肢製作用3Dプリントシステムの優れた点は、廃品利用可能な仕様となっていることだ。同システム2セットは3機の3Dプリンター、ペレットシュレッダー、エクストルーダー、2機の PC、手引書と予備部品から構成されている。うまく行けば、現地で出たプラスチックごみを再生利用して義肢が製作可能になる。

教皇はこの3Dプリントシステムで実際に出力された義肢製品も祝福し、また生徒たちの成果に感銘を受けていた。教皇は生徒たちともにこやかに写真に収まったりした。

国連報告によると、全世界で 2,000 万人もの人々が人工装具を必要としているが、現状ではたった 2 % しか行き渡っていないという。



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2016年5月10日火曜日

Stratasys の Q1 決算、アナリスト予測を上回る

米国ミネソタ州発:Stratasys, Ltd ( NASDAQ:SSYS )は現地時間 5 月 9 日、2016 年第 1 四半期決算( 3 月 31 日締 )を発表した。

それによると、同期収益は 1 億 6,790 万米ドルで、Thomson Reuters による事前調査に回答したアナリスト予測値 1 億 6,480 万米ドルを上回った。同社収益比は前年の -3 % だが、前年同期に記録した -20 % よりは改善した。同期の営業現金収入は 3,160 万米ドル。

同期 GAAP ベース営業損失は -2,110 万米ドルで、前年同期の -2 億 2,090 万米ドルを大幅に圧縮した。1株当り GAAP ベース損失は -1.60 / 1.28 USD で、Non-GAAP ベース DEPS は +0.17 / 0.43 USD。

Q1 期間中の同社3Dプリンター / AM 関連製品の出荷数は 5,125 台で、合算ベースに基づく試算では総計 151,149 台の3Dプリント関連システムを全世界で売り上げている。

Stratasys の Q1 決算は、先週発表されたライバルの 3D Systems( NASDAQ:DDD )の決算とは明暗を分けた格好になった。3D Systems は3期連続で売上落ち込みを記録し、アナリスト予測も下回っている。

この発表を受けて同社株価もやや上昇し、9 日時点で前日比 - 1.28 % の 20.79 USD で取引を終えている。3D Systems 株の終値は前日比 - 3.57 % の 12.69 USD、Voxeljet AG( NYSE:VJET )株の終値は前日比 - 2.9 % の 5.52 USD だった。

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2016年5月9日月曜日

3Dプリント市場規模、4 年後の 2020 年に現在の3倍へ

米国発:全米民生技術協会( CTA、旧 CEA )と物流大手 UPS はこのほど、今後 4 年の3Dプリント関連市場予測に関する新しい報告を公表した。

両社によるこの報告( 3D Printing:The Next Revolution in Industrial Manufacturing )によると、3Dプリント関連市場は年内にも 73 億ドル規模にまで成長すると見込まれているが、4 年後の 2020 年には更に3倍の 210 億ドル規模に達すると予測している。現時点まで、3Dプリント関連マーケットは年率 30 % で拡大を続けている。

同報告によると 2020 年までの3Dプリント総成長率は家電および自動車産業部門で 40 % であり、医療機器部門が 15 % でこれに続いている。たとえば現在、世界中で生産される補聴器の 98 % に3Dプリント工程が含まれている。

3Dプリント関連売上分布では北米および欧州圏が約 7 割を占め、アジア太平洋圏は 27 % に留まっている。何らかの工程で3Dプリントを生産現場に導入している製造業は 3分の2 にのぼり、今後導入を計画していると回答した企業は全体の 25 % だった。3Dプリントを導入した理由として最多だったのは試作( 25 % )、製品開発( 16 % )、イノベーション( 11 % )だった。現在、世界全体の製造市場における3Dプリント占有率はわずか 0.04 % に過ぎない。

3Dプリントによる部品製造に関しては 2003 年時点で実質 0 % だったが、世界全体の3Dプリント製品 / サービス関連収益は 2014 年に 43 %( 18 億米ドル )にまで拡大した。

また、現時点で3Dプリントを利用していると回答した企業顧客では、そのメリットを最大限活用していないと考える企業が全体の 32 % だったのに対し、 会社側が3Dプリントの利点を充分に理解すれば導入すると回答した割合は 45 % だった。

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2016年5月8日日曜日

ドバイ、「世界の3Dプリントハブ化」戦略を発表

UAEドバイ発:UAE 構成国の1つドバイ政府はこのほど、「3Dプリンティング国家戦略」を発表した。

同国副大統領兼首相の Mohammed bin Rashid Al Maktoum 氏は式典で、2030 年までに同国を「世界の3Dプリントハブ」へと成長させる産業戦略を打ち出した。

発表によると、同戦略はインフラ / 立法 / 財政支援 / 人材発掘 / 市場需要の5つの中核となる部門毎に策定されるという。

Mohammed 首相によると、建設部門における3Dプリント使用率を 2019 年にまず 2 % に引き上げ、2025 年まで全建築物の 25 % を3Dプリント化し3Dプリント建築物の総額を約 8 億 1,700 万米ドル規模に拡大する。医療分野では義歯、人工器官、医療機器、補聴器など各国産製品の3Dプリント化を推進し、2025 年までに総額約 4 億 6,300 万米ドル規模を見込む。コンシューマー向け製品部門では、光学機器、宝飾品、ゲーム、ファストフード等を3Dプリントで生産し、やはり 2025 年までに総額約 7 億 6,200 万米ドル規模を目指す。

これと連動して、政府系持株会社 Dubai Holding はドバイ インダストリアルシティ に「3Dプリント国際センター」を立ち上げる。同センターにはリサーチセンターと実験施設が含まれ、建設 / 医療 / コンシューマー各部門において3Dプリント素材試験および3Dプリントの試作等が統合的に行える開発環境を提供する。

同国はこの新しい産業戦略プロジェクトのもと、大手3Dプリント企業のネットワークを構築し、同国内だけでなく世界からも投資家や起業家を呼び込む狙いがある。同時に3Dプリントのプロ養成や、国内の物流網の拡充も図る。

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2016年5月7日土曜日

学生が運営する3Dプリントカフェが開店

ドイツ発:ベルリン工科大学( TU Berlin )ではこのほど、学生が運営する3Dプリント / 修理カフェ「 3D-Druck & Repair Café 」が開店した。

この3Dプリントカフェは一般利用も可能。店内には「 Ultimaker 」製品が用意されており、3Dデザインの他、試作や修繕といった目的で3Dプリントすることができるようになっている。

同店は、3Dプリンター / 3Dプリント関連ツールを「 TU Berlin 友の会 」による支援で調達してオープンした。今後は同大学で開催される関連課程開講およびワークショップ開催を予定している。同カフェの運営は基本的に個人 / 団体のカンパ頼みのため、協力を呼び掛けている。店内で使用済みの材料はその殆どがリサイクルされる。

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2016年5月5日木曜日

榎本工業、3Dプリンター / CNC ミル複合機のプロトタイプを開発

日本発:榎本工業株式会社( Enomoto Kogyo. Co., Ltd、静岡県浜松市 )はこのほど、FDM タイプ積層造形機としては国内初となる5軸制御方式を搭載した3Dプリンター / CNC ミル ハイブリッド機のプロトタイプ( 3D5X-α )を新開発した。

この5軸制御ハイブリッド機は同社と静岡文化芸術大学( SUAC )および生産管理システム開発の C & G SYSTEMS ( CGS )と共同開発したもので、5軸積層 / 切削をこの 1 台でシームレスに実行することが可能。金属加工用途の積層造形 / CNC ミルの複合機は既に市販されているが、サーモプラスチック素材を使用する FDM タイプとの組み合わせはあまり前例がない。5軸制御による積層 / 切削という新しい製造技術は、たとえば球形製品などの製作でもサポート材等は一切不要で製造にかかる時間と経費が大幅に短縮されるので、従来にはなかった新しい3Dプリントの可能性を開拓するものと思われる。

同社開発部長の川村健広氏は次のように述べている。「従来の3Dプリンターは平面積層プリントをするものが主だったが、この複合機は平面ではなく5軸方向の積層ができる。通常、3軸制御 NC ではアンダーカットといった加工はできないが、5軸制御方式なら X / Y / Z 軸に加えて傾斜 / 回転軸といった制御が可能になり、結果として非常に複雑な形状の製品も製造できる」。 

川村氏によると、同社はこのハイブリッド機を研究開発用途の試作といったプロユースでの応用を検討しており、また医療機器や人工装具、航空宇宙といった部門に特化した企業数社とも連携して商品化を進めたいとしている。同社では 1 年ほどかけてサンプル評価を行った後、2017 年頃からの販売開始を見込んでいる。



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2016年5月4日水曜日

セラミック素材に特化した新型産業用3Dプリンター「 Admaflex 130 」

オランダ北ブラバント州発:3Dプリンタースタートアップ Admatec Europe BV はこのほど、高性能セラミック素材に特化した新型産業用3Dプリンター「 Admaflex 130 」を発表した。出荷開始時期は 9 月頃になる見込み

同社によると、このセラミック3Dプリンターはデジタル光造形プロセス( DLP )方式をセラミック素材に応用した初号機「 Admaflex 」の改良版。素材にフォトポリマーと混合したセラミック粒子を使うため、複雑な造形も高精度で仕上げられる利点がある。

また素材の無駄を徹底的に削減するため、完全再利用設計となっている。セラミックと酸化アルミ、水酸燐灰石、窒化珪素 / 窒化炭素パウダーが利用可能で、今後は互換利用可能な素材を増やす予定だ。

同社は 20 年以上に渡ってセラミック製品製造を行ってきた Formatec Ceramics と Energy Research Centre the Netherlands の2社が合併して誕生した会社。

「 Admaflex 130 」は既に同社サイト上で先行予約販売されており、本体価格は 75,000 EUR。同社は 9 月に英バーミンガム市で開催予定の3Dプリントイベント TCT + Personalize 2016、そして 11 月に独フランクフルト市で開催予定の製造業国際見本市 Formnext 2016 にこの新型セラミック3Dプリンターを展示する計画。



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2016年5月2日月曜日

GE Power が AM 等の先端製造拠点を新設

米国サウスカロライナ州発:GE Power はこのほど、グリーンヴィル市に建つ同社生産施設敷地内に積層造形( AM )を含む先端製造拠点( Advanced Manufacturing Works , AMW )を新設した。親会社のGeneral Electric( GE )は今月初め、4,000 万ドルをかけてペンシルベニア州に AM 推進センターの稼働も開始している。

GE Power は7,300 万ドルを投じて約 11,600 m ² の新 AM 拠点施設を建設した。同社によると今後数年でさらに 3 億 2,700 万ドルを追加投資して、少なくとも 80 人をエンジニアおよび生産業務要員として新規雇用する計画。

グリーンヴィル市の GE Power 製造拠点は 40 年ほど前に操業を開始し、現在は当時の 5 倍に当たる 158,000 m ² の広大な敷地を持つ。AMW では設計段階から徹底的な省資源化が盛り込まれ、Low-E 複層ガラス、遮光装置、自社製超高効率白色 LED 照明を採用し、未使用設備の自動停止制御機構、連動型 UPS および個別制御可能な冷却回路も備える。

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2016年5月1日日曜日

仏スタートアップが考える3Dプリント限定生産ネットワーク

フランス・イゼール県発:2015 年、グルノーブル市で創業した3Dプリンタースタートアップ Clotoo は自社製3Dプリンターと、それを通じた一連の限定生産ネットワークというビジネスモデル構築に取り組んでいる。

同社の「 Clotoo-L 」は ABS フィラメントを使用する全面密閉型 FDM 3Dプリンター。同社創業者 Romain Cloitre、Remy Oliel 両氏によると、現在構築中の限定生産ネットワークには企業、デザイナー、個人メイカーが3Dプリンタブル製品製造を一元的にコラボレートできるという試みで、1-1,000 台規模の3Dプリント生産工程提供を予定している。

 Clotoo-L 」3Dプリンターの本体価格は 5 月 15 日までの 50 台限定先行販売価格で 6,200 EUR。同機は5 月 30 日 - 6 月 5 日までパリ市内で開催される見本市「 D'DAYS 」会場で展示される。

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