2023年10月28日土曜日

グアテマラ初の「地震に強い」3Dプリント住宅がお披露目

グアテマラ発:グアテマラの大手セメント会社 Progreso はこのほど、同社の企業アクセラレータによる資金援助を通じて、同国初の3Dプリント住宅を完成させた。
同社はデンマークの 3DCPグループと共同で、COBOD International 傘下 BOD2 の建設用3Dプリンターをもちいてこの住宅を建造した。BOD2 建設用3Dプリンターは、世界で最も売れている3D建設用プリンターで、すでに米国とカナダをはじめ、メキシコを含む中南米諸国で広く採用されている。
同プロジェクトは、地震の多い地域における3Dプリント建造物の構造的な実証可能性を検証するのが目的。今回完成した3Dプリント住宅の壁面は高さ3m、延べ床面積は約 49 ㎡。着工から完成まで7日間、出力期間は 26 時間という短さだ。
住宅の壁面は3Dプリントの特性を活かし、きわめて有機的な形状となっている。他の工法では建設コストが非常に高くつき、しかもこの地域の主要な建材のコンクリートブロックでは実現不可能なデザインだ。
3Dプリンターで積層されたコンクリート壁は、ランチョタイプのヤシの葉の屋根が採用されている。ヤシの葉はラテンアメリカでは何世代にもわたって使用されている伝統的な屋根材だ。安価で住宅内部を快適な温度に保ち、また柔軟で軽量なため、地震が多発する地域に適している。