2019年12月19日木曜日

人間の骨組織を応用した高耐久ポリマー素材を3Dプリントで試作

米国インディアナ州発:パデュー大学の研究者グループはこのほど、3Dプリント素材を人間の骨組織に似せた構造にすることで、従来より耐久性に優れた3Dプリント製品の作成が可能になることを発見した。

同グループはこの推論を証明するために、超極微細な組織構造を持ったポリマー素材を3Dプリントで試作。手本としたのは、人体の骨などにみられる骨梁、あるいは海綿質の小柱組織で、互いに接続しあっている梁ないし柱状の組織だ。この接続が稠密であれば稠密なほど、剛性も高くなる。

同グループがこの小柱組織を約 30 % 増の厚さで再現したところ、耐久性能は 100 倍も向上したという。一般的なポリマーの場合、そのほとんどがこのような急激な強度の向上は見られなかった、としている。

今回の研究結果は、『米国科学アカデミー紀要[December 3, 2019 116 (49)]』に発表された。また同グループによると、疲労寿命を伸ばしていたのは垂直方向の柱状組織ではなく、一見するとあまり役目を果たしていないように思われていた水平方向の梁状組織だったことも判明した。




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2019年12月3日火曜日

DMG森精機が5軸ハイブリッドレーザー加工機「 LASERTEC 125 3D 」を発表

日本発:工作機械メーカー DMG森精機(DMG MORI CO., LTD.)はこのほど、5軸ハイブリッド CNC マシニングセンター「 LASERTEC 125 3D 」を発表した。

最大の特徴は、CNC 加工中に異なる二種の溶接素材を切り替えられる点。このため異種混合部材の加工がしやすく、また部品の冷却特性を制御して効果的に放熱させることができると同社は説明する。

新製品は 2013 年発売の「 LASERTEC 65 3D 」をベースとした上位モデルの位置付けで、最大径Φ = 1,250 mm 、最大高 745 mm、最大重量 2,000 kg までの金属製品の加工、修繕、メンテナンスに対応する。

5軸制御のマシニングセンターと統合されているのは、レーザー肉盛溶接方式の金属積層加工技術で、パウダーノズルは独 Siemens NX が開発した CAM ソフトウェアで制御され、マシニングセンターとの切り替えもシームレスに行える。加工工程を監視する熱赤外線カメラを内蔵したAM アシスタント、金属パウダーやイナートガス量の調節を行える AM Guard、パウダー流量やレーザー出力、溶融池データをグラフィカルに解析する AM Evaluator の各インターフェイスが付属する。

同社によると、このハイブリッドレーザー加工機はクローズド羽根車や鍛造型といった複雑な形状を持つ部材加工、熱間 / 冷間加工部門に最適だという。たとえばダイカスト金型の補修に用いた場合、耐用年数が手作業による溶接に比べ3倍も伸びるとしている。

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