2018年8月19日日曜日

豪州グループがモルディブに世界最大級の3Dプリント人工サンゴリーフを設置

モルディブ発:現地時間 8 月 11 日、3Dプリント製としては世界最大級の人工サンゴリーフがモルディブ共和国サマーアイランドリゾート沖の通称「ブルーラグーン」に設置された。

この3Dプリント人工リーフはセラミック製のモジュールタイプ。開発したのはオーストラリア・メルボルン市在住の工業デザイナー Alex Goad 氏らの Reef Design Lab プロジェクトグループ。同グループはモルディブ近海で見られる天然サンゴ礁の3Dモデリングデータを作成、大型3Dプリンターで人工サンゴの構造型をプリントアウトし、220のモジュールを製作。その後、この型にサンゴに含まれる炭酸カルシウムと同様の不活性物質のセラミックを流し入れて生成した。その後現地に運ばれてコンクリートを詰められ、ダイバーらによって水深 7 m の海底に組み立てられ、最後にサンゴ断片が人工リーフ表面に移植された。

今回の設置実験では海洋生物学者の協力も仰ぎ、3Dプリント技術が鉄骨フレームを用いる既存手法よりもサンゴの増殖に適しているか、数年にわたって経過観察される予定だ。

モルディブの天然サンゴ礁は地球温暖化などの影響で年々減少しており、同プロジェクト関係者はこの試みがモルディブのサンゴ礁保護に貢献することに期待を寄せる。また Goad 氏によると、人工リーフの3Dプリントデータなどすべてを無償公開し、現地の研究者らが自由に利用可能にしているという。






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