2018年10月27日土曜日

FDM 3Dプリンターで金属3Dプリント並みの堅牢なプリントアウトを世界で初めて実現

ドイツ・テューリンゲン州発:フラウンホーファーセラミック技術システム研究所(IKTS)の研究者グループはこのほど、一般的な FDM / FFF 方式3Dプリンターを使用して、樹脂よりはるかに堅牢な金属3Dプリントを実現する新方式を世界で初めて案出したと発表した。

切削工具等に使用される超硬合金の加工には射出成型や一軸加圧成形プレス、冷間等方圧プレス(CIP)といった粉末成形法が用いられるのが一般的。製造時間の短縮化や精密化が図れるといったメリットはあるもののその機構は複雑で、後処理のコストも高い。そこで同研究者グループは、一般には樹脂フィラメントを使用する3Dプリント技術の FDM / FFF 方式の3Dプリンターで金属粒子を混合したフィラメントを使用して実験し、その結果を検証した。

その結果、0.8 μm 以下の超極微粒子の金属パウダーおよび有機素材の接合材を混合したフィラメントを使用してプリントすると、ビッカース硬度1700(HV10)という従来よりはるかに堅牢なプリントアウトが得られたとしている。今回の研究成果はスペインのビルバオ市内で開催された粉末冶金関連カンファレンス EuroPM2018 で披露された。

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