2019年12月19日木曜日

人間の骨組織を応用した高耐久ポリマー素材を3Dプリントで試作

米国インディアナ州発:パデュー大学の研究者グループはこのほど、3Dプリント素材を人間の骨組織に似せた構造にすることで、従来より耐久性に優れた3Dプリント製品の作成が可能になることを発見した。

同グループはこの推論を証明するために、超極微細な組織構造を持ったポリマー素材を3Dプリントで試作。手本としたのは、人体の骨などにみられる骨梁、あるいは海綿質の小柱組織で、互いに接続しあっている梁ないし柱状の組織だ。この接続が稠密であれば稠密なほど、剛性も高くなる。

同グループがこの小柱組織を約 30 % 増の厚さで再現したところ、耐久性能は 100 倍も向上したという。一般的なポリマーの場合、そのほとんどがこのような急激な強度の向上は見られなかった、としている。

今回の研究結果は、『米国科学アカデミー紀要[December 3, 2019 116 (49)]』に発表された。また同グループによると、疲労寿命を伸ばしていたのは垂直方向の柱状組織ではなく、一見するとあまり役目を果たしていないように思われていた水平方向の梁状組織だったことも判明した。




参照元記事