2017年5月6日土曜日

視覚障がいの子供が楽しめるチェスセットを3Dプリントで製作

アルゼンチン・コルドバ州発:ビヤ・マリア市の公営教育文化センター「 Tecnoteca 」所属の有志らがこのほど、3Dプリントで視覚障がい者のためのチェス盤を製作して寄贈した。

同センター所長 Ariel Vottero 氏によると、同市からトイレに貼るための点字ポスター製作を依頼されたのがきっかけ。このとき3Dプリントの持つ可能性に気付かされたという。視覚障がいを持つ子供たちの通う教育機関から、子供たちが地元のチェスクラブに参加したい旨の相談を受けた時、Vottero 氏は3Dプリントでチェス盤を製作することを思いついた。

チェス盤製作には設計担当の Emmanuel Allasia 氏のほか地元の小学生 2 人も加わった 4 名のチームで当たり、約 1 か月かけて完成させた。完成した3Dプリントチェス盤は盤面タイルに凹凸が付けられ、駒の形状も一方は鋭角に、もう一方は丸みを持たせたデザインで触ってすぐにわかるように工夫してあり、ペグで盤面に差し込んで対局する。盤を取り囲む縁には各列を教える点字も用意されている。この素晴らしい特製チェスセットが寄贈された教育機関では、さっそく生徒にチェスを教えるために活用するとしている。

Tecnoteca は現在、音声モジュールと組み合わせてコンピューター科学とロボティクスを同時に学べる知育玩具の3Dプリント製作に取り組んでいる。

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