2020年3月23日月曜日

英製造大手、新型コロナ禍で3Dプリントパーツを含む人工呼吸器の緊急生産開始

英国発:Vauxhall、Airbus など英製造大手は3Dプリント製品を含む医療機器の緊急増産への対応を開始した。これは英首相 Boris Johnson の緊急要請に応じたもの。

Johnson 首相はこのほど英産業界に対し、今後 2 週間以内に人工呼吸器 2万個の供給を「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する戦時体制にある」として要請。これに対し、前出の 2社をはじめ Rolls-Royce、Jaguar Land Rover など 60 社を超える各分野メーカーがただちに応じた。

グループ PSA 傘下の自動車製造 Vauxhallはこの要請に対し、3Dプリントパーツの組み立てをウイルス対策により閉鎖予定の製造拠点で緊急生産を開始。同拠点には防塵対策の施された塗装部門および3Dプリント部門があり、そこを利活用する。

人工呼吸器 の仕様は英国政府の研究資金助成機関「 Innovate UK 」から提供され、プロジェクト本体の進行は国際コンサルティング会社 PA Consulting が管理する。同社は宇宙飛行用レギュレーター開発で英宇宙局の支援も手掛けていた。

ある関係筋によると、今回の緊急要請を受けた人工呼吸器生産に関して、製造拠点と従業員は無償で貸与されているというが、英政府が完成した人工呼吸器の代金を立て替えるとの見方も出ている。

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