2022年3月11日金曜日

女性支援団体が、3Dプリント業界にも男女格差が存在することを示すリポートを発表

米国コロラド州発:3Dプリント業界における女性の地位向上を目指す支援団体「 Women in 3D Printing(WI3DP) 」は、「国際女性デー」の3月8日に合わせて最新リポートを発表した(同リポートは無償で自由にダウンロードして読める)。
WI3DP は 2014 年に設立された。同リポートは3Dプリント業界の賃金の男女格差について、他の業界と同じく、依然として賃金格差問題は解消されていないと指摘した。WI3DP によれば、3Dプリント関連産業で働く女性の割合はわずかに 13%、女性が経営トップである企業も 11% に過ぎないという。
同レポート最新版は、同団体による DEI(多様性、公平性、包括性)イニシアティブの一環。6つのセクションからなり、賃金格差の存在について詳細に説明する。たとえば 2020 ~ 2021 年、昇進する女性の数は増えたものの、賃金に対する満足度は男性と比べて低いという。この問題に関して、賃金支給に関する透明性を高めるなど、賃金格差是正に向けた一連の提言を行っている。
男女の賃金格差は国によって差はあるものの、世界中にはびこっている。 実際、ピューリサーチセンターの報告では、2020 年のフルタイムおよびパートタイム双方の労働者の時間当たり収入の中央値について、女性は男性が得た収入の 84% 相当額に過ぎなかった。
これは言い換えると、2020 年中に男性が稼いだ同額の賃金を女性が稼ぐには、さらに42 日間を追加して働く必要がある、ということだ。加えて、有色人種または障がい者の場合、あるいは社会的および経済的地位や親の地位などを含むインターセクショナリティ(交差性)要素を有する女性は、さらに条件が悪くなる。これらは3Dプリント関連産業も例外ではなく、そこで働く女性の多くが直面する問題でもある。