2014年2月2日日曜日

Stratasys が46色同時出力・多素材対応のハイエンド機を発表

3Dプリンターベンダー業界最大手 Stratasys は、米国サンディエゴで開催されていたイベント SolidWorks World 2014 で、インダストリアルデザイナーおよびメーカー向けハイエンド機種、Objet 500 Connex シリーズの最新機種「 Objet 500 Connex3 」を発表した。価格は 33万米ドル、発売開始日は現時点では未定。*

「 Objet 500 Connex3 」は、同社が独自開発したトリプルジェット技術により、従来機種からの特徴だった多様な素材を同時に扱えるだけでなく、一回の造形で最大 46色の同時出力をも可能にした。同社によれば、46色を同時出力する他素材対応 3Dプリンターは世界初だという。

「 Objet 500 Connex3 」では、一般的な2次元プリンターのように、シアン、マゼンタ、イエローの3色を組み合わせてマルチカラー出力に対応する。ベース材料はゴム状素材と光硬化樹脂で、任意の素材を追加することで硬軟および透明性の調節が無断階で可能になる。

「マルチカラー・マルチ素材の同時出力に対応したことで、試作品納入までにかかる時間が従来の半分で済む」と、Stratasys のマーケティング部長 Bruce Bradshaw 氏。

Stratasys のライバル、3D Systems も昨年末に同様の複合素材出力に対応したハイエンド機種「 ProJet 5500X 」を発表したが、出力可能な色は少なく、グレー、クリア、ブラック、ホワイトの素材を重ねて造形するタイプ( 同社はマルチカラー同時出力対応機種の「ProJet 4500」も同時期に発表したが、扱える素材はプラスチック樹脂のみ )。

3Dプリンティング専門メディア TCT Magazine の発行者で、同メディアのオーナー Duncan Wood 氏は次のように語った。「画期的製品だ。硬軟の異なるマルチカラー素材を一回の造形で出力可能にすることは、これまで 3Dプリンティング業界が追い求めてきた '聖杯' だった。このテクノロジーは、今まで望めなかったレベルの創造性を工業デザイナーたちに付与してくれる」。

Stratasys は 2012年、Objet を買収している。

参照元記事

* 「 Objet 500 Connex3 」は日本国内でも販売予定とのこと。