2015年7月2日木曜日

世界初、オール3Dプリントのスモールオフィス棟建設へ

UAE ドバイ発:アラブ首長国連邦( UAE )は現地時間6月 30 日、世界初の3Dプリント スモールオフィス棟を、ドバイ市の「 The Museum of the Future 」内に建設すると発表した。

UAE 内閣総務局長 Mohamed Al Gergawi 氏は声明で、次のように述べている。「我々が目指すのは、市民の幸福と健康の増進、そして新しいソリューションの開拓だ。3Dプリント建築は以前は夢物語だったが、今日からは現実のものとなる。3Dプリント技術の持つ効率性とクリエイティビティはいずれ建設と設計部門を再編するはずで、新オフィススペースはそれを証明するものとなる。技術革新と3Dプリントの世界的ハブになることで、この技術発展のメリットを最大限活用するのが狙いだ」。

この建設計画は、中国企業 Winsun ( 上海盈创装饰设计工程有限公司 )との合弁事業。同社は3Dプリント建築事業のパイオニア的存在として知られる。Gergawi 氏によれば、3Dプリント建築の場合、従来比 50 - 70 % の工期削減と 50 - 80 % の省力化、30 - 60  の廃棄物削減につながるとする試算を引用している。他にも Gensler、Thornton Thomasetti、Syska Hennessy 等が計画参入を表明している。

計画では、建設現場に高さ6 m の3Dプリンターを設置して、床面積約 185 m² のスモールオフィス棟を出力しながら順次その場で組み立ててゆく。鉄筋コンクリート、グラスファイバー強化石膏ボード、プラスチック樹脂を使用し、内装も全て3Dプリントで製作する。建物内部は間仕切りのないオープンプランで、使用人員や用途に応じて柔軟に対応可能。当面は、2017 年開業予定の同ミュージアム職員用として使用し、3Dプリント展示スペースとデジタル ファブリケーション施設も併設する予定だ。

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