2016年5月29日日曜日

電源不要のアナログ3Dプリンター「 This New Technology 」

米国発:今月 3 日から 15 日間の日程で開催されたニューヨーク市公式国際デザインイベント「 NYCxDesign 2016 」の一環として設けられた展示会場で、オランダ人デザイナーの考案したある3Dプリンターが来場者の注目を集めた。

Daniel de Bruin 氏が 2014 年に製作した「 This New Technology 」と名付けられたこの3Dプリンター最大の特徴は重りとチェーン駆動のプーリー、そして人力のみ、つまり電気なしで動作することだ。またこのアナログ3Dプリンター自体が「動く彫刻」作品になってもいる。

Bruin 氏はこの3Dプリンターを製作した理由について、3Dプリンターは確かに作品を短時間で効率的に製作可能にした点はすばらしいが、作品を作っているのは3Dプリンターという機械であって自らの手では作っていないと感じたからだと述べている。

この3Dプリンターはソフトウェアと同氏が呼ぶワイヤを曲げて作った駆動ガイド機構とプーリー、ギアとスプロケット、10 kg の重りと、空気抵抗によってタイミング同期を調節するプロペラから構成されている。重りによってシリンダーに充填したクレイ素材が押し出され、回転する円盤上に積層される仕組み。できあがった作品は釉薬をかけ、電気炉で焼いて完成品となる。色の異なるクレイ素材をシリンダーに充填しておけば、出力される作品にも色の変化が現れる。

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