2018年12月16日日曜日

米研究者グループが「針なし血糖値測定器」を可能にする3Dプリントバイオセンサーを開発中

米国ワシントン州発:ワシントン州立大学の研究者グループは現在、3Dプリントで作成したバイオセンサーによる血糖モニタリング技術の開発を進めている。

3Dプリントバイオセンサーの開発に当たるのは、Yuehe Lin 氏らの研究者グループ。開発のきっかけは、現行の血糖モニタリングの方法がひじょうに限られている、ということに気づいたからだった。

同グループが開発中の新技術では、血糖値測定のさいに指に針を刺す必要がない、というのが大きな特徴だ。同グループによれば、ダイレクトインクライティング(DIW)方式を採用することで「針なし検査」が実現できるという。DIW は高精度センサー製造に不可欠の工程で、血糖が発する微小シグナルを捉えることができ、さらには最小限の素材のみ使用する3Dプリント方式は製造コストが安価で済む利点がある。

現在、同グループでは長期間の血糖モニタリング向け高精度センサーの製造を目指しており、実現すれば将来的にはウェアラブル血糖値測定器のようなデバイスとしての実用化も視野に入れる。同グループの研究報告は専門誌 Analytica Chimica Acta 電子版上に発表された。

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