2018年12月22日土曜日

日本人数学者が3Dプリントで世界最小を「不可能立体」作成

日本 / スイス発:錯視研究の第一人者として世界的に知られる日本人数学者がこのほど、ナノ3Dプリント技術を使用して赤血球サイズの「不可能立体」の作成に成功した。これは不可能立体の世界最小の作成例だという。

極小サイズの不可能立体を作成したのは明治大学教授の杉原厚吉氏。同氏はスイスのナノテクノロジー3Dプリンターベンダー Cytosurge AG の持つナノ3Dプリント技術「 FluidFM® 」によって作成した。「 FluidFM® 」の母体となる技術はチューリヒ工科大学で開発されたもの。φ= 300 nm の極小ピペット口を電荷のかかったプリント基盤上の直上にセットし、電着することでナノサイズの3Dプリントを行うというもので、原理的には一般的な電着塗装と同じ。これを任意の地点で繰り返して立方体を形成する。

公表された動画クリップでは、方形状の極小3Dプリントオブジェクトが円柱状に変化するプロセスが映し出されている。Cytosurge によるとこの不可能立体は直径が各 0.1 mm x 0.03 mm x 0.01 mm の円形をプリントアウトしたもので、形状変化を観察するには高解像度の電子顕微鏡が必要だ。




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