2019年1月4日金曜日

ケンブリッジ大学研究者グループがピアノ演奏可能な3Dプリントロボットハンドを世界で初めて開発

英国ケンブリッジシャー発:ケンブリッジ大学の研究者グループはこのほど、単純なフレーズをピアノで演奏可能な3Dプリントロボットハンドを世界で初めて開発した。彼らの研究成果は専門誌 Science Robotics 電子版上に発表された。

同グループによると、今回開発したロボットハンドは3Dプリントで出力した硬軟の素材を結合させて製作したもの。人間の手の骨と靱帯組織の動きを再現して手首を動かすことで、ピアノの鍵盤を叩くことができる(ただし、筋肉および健の動きは再現されていない)。それでも同グループでは、今回のように人間の手の機械的動作の部分的再現に留まっていても、驚くほど幅広い動きが可能なことを発見したという。今回の試作を通じて、最小限のエネルギー消費で従来より一段と自然な動作をするロボットデザインのヒントが得られるだろうとも指摘する。

研究者らはごく短い音型をそれぞれスタッカート / レガートで弾き分けるようプログラムし、ロボットは手首の動きだけでプログラムどおりに弾き分けることができた。

現時点ではまだ制約が多いものの、研究者らは人間の骨の運動原理に関する研究を進めてより複雑な動きを可能にしたり、受動運動系の制約がどこにあるかを学習できるようになるだろうと期待を寄せる。この3Dプリントロボットハンド開発には工学 / 物理科学研究評議会(EPSRC)が資金援助を行った。




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