2021年9月3日金曜日

「スーパーマリオ」を 90 秒でクリアする3D プリント製ソフトロボットハンドを開発

米国メリーランド州発:メリーランド大学の研究チームはこのほど、ワンステップで3D プリント可能なソフトロボットハンドを開発した。
開発したロボットハンドは集積流体回路(IFCs)を使用しており、「スーパーマリオブラザーズ」の 1ー1レベルを 90 秒以内にクリアすることができたという。
ソフトロボティクスは固形部品ではなく、空気圧で膨らむ柔軟度の高い新しいタイプのロボット創造を目的とする分野。動力も電気ではなく、水圧や空気圧を利用する。このため従来型ロボットより、対人作業間における固有安全性が高く、バイオメディカル機器、人工装具、自動化など、多分野で応用が効く。
しかし、これまでは曲げ伸ばし制御を行う流体部分の設計の難しさがネックだった。そこで同大チームは1ヵ所の圧力を変えるだけで複数の指を動かせる IFCs を実装したロボットハンドを1回の工程で3D プリントできるようにした。
PolyJet3D プリンターを使ってロボットを製作したことも成功の鍵だったという。PolyJet3D プリントでは、2D カラープリンターのように、複数素材を何層も重ねて3D プリントできる。そのため PolyJet3Dは、ソフトアクチュエータや流体回路などの機能を完備したソフトロボットを 1日で製作することができる。