2021年9月27日月曜日

オーストリア Addion が複雑な眼科手術用3Dプリント眼球モデル開発に成功

オーストリア発:3Dプリント医療デバイス製造のメディカル3Dプリントサービス Addion GmbH は、眼球の複雑な手術モデル用途を想定した超高精細な眼球の3Dモデル開発に成功した。
同社の開発の成功に寄与したのは、3Dプリンターベンダー Stratasys の医療用3Dプリンター「 J750 Digital Anatomy 」。同機の持つマルチマテリアル、マルチカラーの AM プロセスおよび PolyJet ™ 技術により、従来では実現が困難だった人工眼球モデル製作が可能になったという。
従来技術では、人間の目のような柔らかくて水を多く含む組織を再現したモデル作成が難しく、とくに色合いや触感などの点で実際の人間の眼球とかけ離れていた。
人間の眼球はその複雑さゆえに複製困難な器官のひとつであり、複製には相当な時間とコストを要する。積層造形(AM)を利用すればカスタムメイド手術モデルを設計する際のこうした障壁は取り除かれるものの、素材、透明度、色などの点で、すべてのニーズを満たすことができないケースがあった。
Stratasys の PolyJet 技術搭載のこの医療専用3Dプリンターでは、複数のフォトポリマーとカラーを組み合わせることができるため、超リアルなパーツを作ることが可能になったと Addion 開発チームは述べている。