2014年7月20日日曜日

MatterFab が低価格の産業向け金属3Dプリンターを発表

米国発:金属素材を使用する3Dプリント技術は、積層造形における聖杯だ。金属は他の3Dプリント可能素材とは違って最終製品用途として生産可能であり、しかも従来の金型成形による製品より性能面で優れている場合が多い。General Electric( GE )Airbus では航空機部品製造用としてすでに金属レーザー粉末焼結積層造形法を採用し、コストダウンを実現している。これらの製品は従来工法による部品と比べて軽く、燃料費の大幅な軽減にも貢献している。

ただし、問題もある。GE や Airbus のような巨大企業ならともかく、中小企業が 100万ドル以上もする高価な金属3Dプリンター1台手に入れるだけでもかなわぬ夢というものだ。

サンフランシスコに本拠を置くベンチャー MatterFab は 16日、そんな中小事業者の夢を叶える低価格の新型金属3Dプリンターを発表した

同社の目標は、プリンター本体、サポート、材料費を圧縮することで、全産業において金属3Dプリンターの導入障壁を少しでも低くすることだ。MatterFab の新型3Dプリンターは、米国内産として市場投入される初の粉末ベッド焼結方式プリンターとなる。

この新型3Dプリンターについて、MatterFab 共同設立者で CEO の Matthew Burris 氏は、初期テスト用ユニットを提携テスターに出荷するのは来年初頭になると述べた。また同氏は大幅な低価格化について、様々な分野で経験を積んだエンジニアが実行可能な解決策を提示できるチーム力にあるとしている。

この新型3Dプリンターの販売価格は現時点では明らかにされていないが、最近公開されたプレスリリースによれば、「弊社の新型金属3Dプリンターは、従来製品より 10分の1の価格で、数百万ドル相当の3Dプリンターに匹敵する性能」とのことだ。



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