2016年8月20日土曜日

Titan Robotics がパラリンピック選手に3Dプリント固定具を提供

米国コロラド州発:最大1m 四方の大型造形物が製作可能な産業向け3Dプリンター「 Atlas 2.0 」を製造する Titan Robotics は、「リオ 2016 パラリンピック競技大会[ 会期:9 月 7 - 18 日 ]」に出場する自転車競技米国代表選手のために特製固定具を開発、提供した。

この固定具を開発したのは同社エンジニアで、自らも夏季 / 冬季パラリンピック米国代表選手として2回、自転車およびスラローム競技で金メダルを獲得している Allison Jones 氏。今回、Jones 氏は今大会のチームメイトでもあるアスリート Billy Lister 氏の麻痺した左腕を最適なポジションで支えるための固定具を Titan の3Dプリンターで製作した。

Lister 氏は 17 歳の時に発症した病気による神経麻痺のため、左半身が自由に動かない障がいがある。このため左手がいきなり痙縮することがあり、自転車競技で空気抵抗の最も少ない理想的ポジションを維持するのが困難だった。

そこで、Jones 氏と Titan は最適な位置に無理なく固定できる補助具の開発を開始した。Titan の最新3Dプリンター製品で何度も試作を繰り返し、ようやく Lister 氏も満足のいく固定具が完成した。Jones 氏は、今後も障がいのあるアスリート達に柔軟なカスタマイズが可能で快適な補助具を3Dプリントで提供していきたいと意気込んでいる。

Titan から3Dプリント固定具の提供を受けた Billy Lister 氏は次のようにコメントする。「なんだってできるということだ。従来の方法でできなかったからといってそれで終わり、ということではない。必要なのは自分自身と、枠にとらわれない自由な発想と、仲間だ。これこそ Allison と Titan が成し遂げたことであり、独力では不可能だ」。



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