2016年9月2日金曜日

3Dプリントで珊瑚礁再生の試み

オランダ領カリブ発:珊瑚礁保護活動を行っている NPO の Fabien Cousteau Ocean Learning Center( 米ニューヨーク市 )は小アンティル諸島の 1 つボネール島のリゾート Harbour Village Beach Club と共同で、3Dプリントで製作した人工珊瑚を活用した珊瑚再生プロジェクトを始動させる。

同 NPO 代表を務める Fabien Cousteau 氏は、高名な海洋学者だった Jacques Cousteau 氏の孫。同氏は Harbour Village の環境アンバサダーも務める。

両者によると、3Dプリントによる人工珊瑚礁は天然珊瑚とほぼ同じ外観と質感、化学組成を持ち、珊瑚ポリプの足掛かりとして最適だという。また3Dプリント人工珊瑚礁ならば従来ほど労働集約的手法に頼らず、短期間で大きな効果を発揮できるというメリットも挙げている。島のどの水域の珊瑚礁から再生プロジェクトを開始するかについては、現時点ではまだ決まっていないが、Harbour Village 内に Ocean Learning Center 拠点を設立し、そこで人工珊瑚を3Dプリントする。またリゾート滞在客向け環境教育プログラムも同時に実施する計画だ。

Cousteau 氏によると、珊瑚礁はリーフライフと呼ばれる生物生息圏の 25 % を占め、世界的経済発展への波及効果は 7 兆ドルにも迫る規模だという。同様の3Dプリント人工珊瑚礁による珊瑚再生プロジェクトは 2012 年にバーレーン沖で行われており、今年後半にはモナコ沖でも実施される計画だ。

参照元記事1
参照元記事2