2014年5月6日火曜日

カナダの元大学生が作った家庭用3Dプリンター「DittoPro」

カナダ・バンクーバー発スタートアップ Tinkerine.com は5日、バンクーバーの西6番街の本社オフィスで、家庭向け普及価格帯3Dプリンターの新製品「DittoPro」を披露した。

同社設立者 Eugene Suyu 氏は、サイモン・フレイザー大学 情報伝達芸術技術学部 インタラクティヴアート / インタラクティヴ技術学科の卒業生。在学中に同学科にあった1台の3Dプリンターに魅了されたのがそもそもの始まりだったという。

だが、大学にあったプリンターは非常に高価な製品だったので、「自分で作ることにした」。

同氏は「DittoPro」で、3Dプリンターをメインストリーム市場に浸透させたい考え。3Dプリンターのようなツールに関しては、家の中よりガレージにでも置いたほうがお似合いだ、という反応が返ってくる。そんな無骨なイメージを変えたい。とにかく洗練されたデザインの、オフィスや家庭に置いてぴったりフィットする、そういう3Dプリンターを作りたかった」。

このようなホームユース向け3Dプリンターを製造しているのは、なにも Suyu 氏1人に限らない。100ドルで買える3Dプリンター「Peachy Printerを製造するサスカッチュワン州の Rylan Grayston 氏は Kickstarter 上で、すでに 65万5,000カナダドルを上回る資金を調達している先例もある。

Suyu 氏の恩師で、サリーキャンパスで工業デザインを教える Ken Zupan 講師にとっても当然の帰結だろうという。同大学は2007年、バンクーバーで最も早く3Dプリンターを導入した機関に数えられ、当時最新鋭の3万カナダドルのプリンターを所有している。Suyu 氏は、そのプリンターが示した可能性に魅せられた。

米国航空宇宙局( NASA )は、宇宙飛行士が予備部品を作れるように3Dプリンターを宇宙へと運ぶことまで計画しているとはいえ、カナダ国内の家電量販店で PCに隣接した棚に3Dプリンターの現物を展示しているような店はまだない。

「DittoPro」の販売価格は 1,999カナダドルで、今月下旬以降の出荷を予定している。

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