2014年5月3日土曜日

「世界最小」の3Dグルーペン「LIX」

英国発:昨年発売された3Dグルーペンの「3Doodler」につづき、「空中で3D落書き」可能な新型ペンのプロトタイプが現在、クラウドファンディングサイト Kickstarter 上で資金提供者を募っている。この製品最大の特徴は、そのスリムさにある。
「LIX」は、英国ロンドンに拠点を置く LIX 3D が開発した3Dグルーペンで、本体が「3Doodler」に比べて格段に細く、また「3Doodler」がAC電源を必要とするのに対し、こちらはノートPC の USBポートに接続するだけで駆動可能。同開発チームによれば、3Dグルーペンとしては「世界最小」、「どこでも持ち運び可能なマイクロ3Dプリンター」だという。
ペン本体は陽極酸化アルミ製で、全長 16.4cm、最厚部の直径は 1.4cm、重量も 40グラムと一般的な筆記ペンのような感覚で使える。使用素材は一般的な ABS と PLA で1本当たりの使用可能時間は5分、色も選べる。開発チームによれば、最も苦心した点はいかに小型化するか、という事だったという。
使い方も至って簡単で、ノートPC の USBポートにコネクタを差し込み、ペンの最後尾にフィラメントを挿入する。1分以内にノズルのウォームアップが終われば、すぐに使用できる。通常の3Dプリンターと違って、専用ソフトウェア等も一切不要だ。ノズル近くにあるボタンで「インク」の出方を調節する。
同開発チームによれば、Kickstarter キャンペーンでは当初の目標額3万GBP( 約 520万円 )をわずか2時間で突破したという。5月2日時点、集まった資金総額は目標額の 16倍以上の 47万6,000 GBP以上にもなる。同プロジェクトの出資者( バッカー )の1人には弁護士も含まれ、この3Dペンを使えば、たとえば「医療事故を審議する法廷で、過失により失われた身体部分を何枚もの紙にスケッチして理解してもらうよう奮闘しなくても、3次元イメージとしてその場で簡単に作成できる」ことも可能になる。
「LIX」開発チームは7月にベータテストを行い、9月ごろに Kickstarter 出資者を対象とした最初の出荷を予定している。