2014年12月28日日曜日

高校生コンビが救命クワッドコプターの3Dプリント製作に挑戦

米国発:ロサンゼルス湾の保養地パロスバーデス半島に住む2人の高校生は夏休み返上で、ロサンゼルス郡消防局( LACoFD )に贈るためのクワッドコプター開発に取り組んだ。

パロスバーデス高校に通う Raul Castrellon 君と、ペニンシュラ高校に通う Lawrence Goo 君の2人は当初、ゲームセンターの景品キャッチャーのような開閉する鉤爪型マジックハンドを設計していたが、これを捜索救助用途に使えるデバイスにしようと考えた。だが既成パーツでは意図した通りには製作できず、全てのパーツの CAD を自前で用意し、それを3Dプリントすることにした。「外注に出したら、製作予算が吹き飛んでしまうから」と Castrellon 君。それでも部品代や3Dプリント、製品試験には多額の資金が必要になることから、2人は学生の IT 支援事業を行う PVNet からの支援を仰ぐことにした。

PVNet 代表 Ted Vegvari 氏は、「2月を目処に 8,000 USD を集め、完成したクワッドコプターを郡消防局に贈りたい」と述べている。

2人の立ち上げたプロジェクトには、3Dプリント支援組織 MatterHackers および Airwolf 3D Print が資金を提供し、郡消防局の Thomas Ewald 氏もアドバイザーとして参画している。同氏からは、この鉤爪ハンド付きクワッドコプターについて、もっと剛性を高めて信頼性を確保し、シンプルな操作で消火作戦に投入可能なデバイスにするよう求めている。「彼らとの協業をとても楽しみにしている。このようなイノベーションには、人命を救い、財産焼失を軽減させる効果がある」と Ewald 氏は言う

Castrellon 君は次のように述べる。「頭に浮かんだ完璧なアイディアをカタチにするために、何時間も過ごすのは大好き。でも最高なのは、これを作ったのはぼくだ、全力を注いで作ったんだ、と言えること」。

将来について、Castrellon 君は機械工学を学ぶべく、ポリテクニック州立大学( Cal Poly )進学を目指している。「ぼくは一家で最初の大学進学者になる。メキシコ出身の両親は共に高校には行ってない。きょうだいは高校に通ったけれども、ぼくは大学に行く最初の人間になる」。

参照元記事