2014年12月9日火曜日

Royal Mail が3Dプリントサービスの試験運用を開始

英国ロンドン発:郵便事業会社 Royal Mail( RMG )と3Dプリント総合小売の iMakr.com は現地時間8日、ロンドン中心部のロイヤルメール配達局にて3Dプリントサービスを期間限定で試験的に運用すると発表した。

今回の3Dプリントサービス試験は、ニューキャベンディッシュ ストリート沿いにある Royal Mail 配達局で実施される。利用者は、iMakr が運営する3Dプリントライブラリ MyMiniFactory.com 等からダウンロードした STL ファイルを局内に設置されたプリンターで出力してもらえるほか、オリジナルデザインのプリントアウト依頼も可能。完成品は店頭での直接受け取りか、自宅配送のいずれかを選べる。また、専用ショップサイト上にある切手をかたどったマグネット( 5GBP )や iPhone ケース( 15 GBP )、郵便ポスト型のペン入れ( 25 GBP )にワインクーラースタンド( 45 GBP )など、ロイヤルメールのオリジナル3D商品のプリントもできる。同サイト上商品価格は配送料も含まれている。発注から配送までは2日ほどかかる見込み。

Royal Mail と iMakr による3Dプリントサービスの試行期間は発表当日から年明けまでの予定。試験運用の結果を見て、全国展開するかどうかを判断するとしている。

Royal Mail は、この3Dプリントサービスと、同社の提供する郵便サービスとを結びつけて収益向上を図りたい考え。

3Dプリントは今後成長が見込まれる主要産業と期待されるが、Gartner によると、2018 年までの世界全体における3Dプリンターの出荷台数は 230 万台ほどに留まるだろうという。中小企業からすれば、いまだ3Dプリンターのコストは高い。

Royal Mail は今回の試験運用を通じて、高額な3Dプリンターへの投資に難色を示しているこういった小規模事業者向け需要を掘り起こし、同時にオリジナル製品を求める一般消費者の3Dプリントに対する関心を高める狙いもある。

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