2016年11月12日土曜日

豪州の教師が廃ロープから3Dプリントフィラメントを作成

オーストラリア・タスマニア州発:タスマニア州技術・継続教育機関( TasTAFE )所属の建築設計科非常勤講師 Marcos Gogolin 氏はこのほど、船舶ロープ廃材を3Dプリンター用フィラメントとして再生する方法を考案した。

Gogolin 氏によると、ロープ廃材からフィラメント製造を思い立ったのは 5 年前にタスマニア島西海岸地方を旅した時、海岸に打ち上げられて散乱するロープの細かい破片の多さに愕然としたからだと言う。「その 5 か月後、今度は3Dプリント講座のために3Dプリンターを支給され、自分がプラスチック製品を更に製作する側になった。いろいろ考えた末、廃ロープを3Dプリンター用フィラメントとして再生することを思いついた」。

Gogolin 氏は当初、市販のグルーガンでロープ廃材を溶融してフィラメントを作成しようと試みたが、うまくいかなかった。そこで産業用の高品質のグルーガンを購入して TasTAFE 学の生たちと共同で廃ロープから再生フィラメントが作成可能な製造機を自作し、実用に耐えられるフィラメントが製造可能になった。再生フィラメント製造機は極めて原始的な作りだが、Gogolin 氏らは地元企業やエンジニアたちがこの再生フィラメント製造技術に着目し、改良の申し出が来ることを期待している。

Gogolin 氏の話「この世界はあまりに多くのプラスチック製品を生産し続けている。まったくクレイジーで、完全に制御不能の状態にある。これ以上のプラスチック製品製造は高コストで、もはや非実用的とさえ言える段階に達している。いずれ人々は資源としてのプラスチックごみの価値に気づくことになるだろう」。

参照元記事1.
参照元記事2.