2016年11月15日火曜日

iPad をモバイル3次元計測器に変えるアプリ「 Canvas 」

米国カリフォルニア州発:サンフランシスコ市に本拠を置く先進的アプリケーション開発スタートアップ Occipital はこのほど、同社の iPad アドオンデバイス「 Structure Sensor 」用アプリとして新たに「 Canvas 」を追加した。

同社の「 Structure Sensor 」は iPad をモバイル3D深度センサー化するアドオンデバイスで、初代( 2013 年リリース )は Microsoft の「 Kinect 」とほぼ同等の技術を応用してリリースされた。「 Canvas 」はこの「 Structure Sensor 」で部屋の間取りなどの3次元キャプチャーおよび3Dデータ化を簡単に実現させる付属アプリケーションという位置付けだ。

「 Canvas 」の使用法はいたってシンプルで、「 Structure Sensor 」と画角 120° の広角レンズアタッチメントを装着した iPad を持ってアプリ画面上でスキャンボタンをタッチし、測定したい部屋の周囲を歩き回るだけ。あとはアプリ側が自動処理して3次元画像化する。この3次元画像を3D CAD データ化するには、別途同社の作業チームに委託することになる。この場合3D CAD データの完成まで約 48 時間かかるという。測定だけなら 30 秒ほどで完了する。

「 Canvas 」アプリを利用するには「 Structure Sensor 」本体( 379 米ドル )および 120° 広角レンズアタッチメント( 39 米ドル )が必要。3D CAD データ化には 1 件につき別途 29 米ドルかかる。同社はこのアプリの使用で大幅な省力化が見込めるとし、顧客層として工事請負業者、リフォーム業者、インテリアデザイナー、建築家などを想定している。

同社マーケティング部門バイスプレジデント Adam Rodnitzky 氏の話「そのうち、現在の状況がちょうど写真が発明された 1830 年代のように見える時が来るだろう。現在は、我々を取り巻く世界の3次元記録技術が実用化されつつある黎明期に入ったと言える」。

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