2017年7月14日金曜日

UL が3Dプリンターの排出物規制を提言

米国イリノイ州発:米国製品安全規格会社 UL( Underwriters Laboratories Inc. )は3Dプリンターの排出物について、業界全体で評価規制に取り組むべきとのプレスリリースを出した。

UL は 2 月にジョージア州アトランタ市内で開催された「3Dプリンティング安全学サミット」において、3Dプリンターが揮発性有機化合物( VOC )や超微粒子の発生源になり得ることを指摘。また 2 年におよぶ調査の結果、3Dプリンターを締め切った室内で稼働させた場合、室内空気汚染の恐れがあり、長期的には慢性疾患を引き起こしかねないとの結論に達した。

UL 化学研究イニシアティブ、ジョージア工科大学、エモリー大学ロリンズ保健大学院が共同で行った調査によると、FDM / FFF 型3Dプリンターに使用される PLA や ABS 樹脂フィラメントは共にほぼ同量の超微粒子を発生させ、スチレンやラクチドなど約 50 種の VOC が検出されたという。これらの排出物はただちに人体に影響を及ぼすものではないが、専門家たちは造形室の密閉やフィルター設置、換気など排出物に直接人体を晒さない工夫が必要だとしている。

UL 側は今後も3Dプリンターの排出物の毒性について調査を継続し、安全な3Dプリンター製品評価のための指針開発を支援する計画だ。

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