2017年10月2日月曜日

高力アルミニウム合金の3Dプリントを可能にする新方式を開発

米国カリフォルニア州発:HRL Laboratories, LLC はこのほど、加工の難しい高力アルミニウム合金の3Dプリントを可能にする新方式を開発したと発表した。

同社が開発したのは Al7075 / Al6061 を含む高力アルミニウム合金の AM 加工を可能にする方式で、「ナノ機能化」と呼ばれる状態になった粒子状にしてレーザー焼結して造形するというもの。従来の溶接技術では、このような高強度金属合金の加工は困難で、パイ生地のように剥離する欠陥があったが、今回開発した新方式ならばそのようなクラックも発生せず、合金本来の高強度も維持することが可能だという。

AM 加工には合金の微小構造の核となる最適なナノ粒子を得る必要がある。同社開発者チームは Citrine Informatics に支援を仰ぎ、同社の保有する AI 先端材料関連ビッグデータを活用して候補を絞り込み、ジルコニウムベースのナノ粒子に行き着いた。

開発者チームの Brennan Yahata 氏の話「インフォマティクスソフトウェアを活用したのは、我々の知る核生成理論への選択的アプローチを通じて最適な特性を持つ材料を見つけるため。Citrine 側はビッグデータを解析して何千もある候補材料を数個に絞り込む。干し草の山から可能性のある針を拾い上げたわけだ」。




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