2015年2月28日土曜日

世界初の3Dプリント ジェットエンジンがお目見え

オーストラリア発:ビクトリア州メルボルン市のモナシュ大学の研究者チームおよび同大学が設立したスタートアップ Amaero Engineering は現地時間2月 26 日、世界で初めて3Dプリント技術を用いて小型ジェットエンジン2基を製作したと発表した。

今回製作された3Dプリント ジェットエンジンのうち1基は、同州アバロン空港で開催中の国際航空ショー( Australian International Air Show and Aerospace & Defence Exposition )展示会場にて一般公開されている。


研究者チームによると、これら2基のジェットエンジンは概念実証段階であり、「ダッソー ファルコン 20」のような小型ビジネスジェット機等に使用された補助動力装置のレプリカとして製作したとしているが、切削や鋳造工程を要する従来のプロセスでは数か月がかりだったエンジン製造も、3Dプリントなら数日で試験用部品が仕上げられることを実証したという。


2基のジェットエンジン製作に使用されたのは、 独 Concept Laser 製「 X-Line 1000R 」。選択レーザー焼結( SLS )方式の産業用3Dプリンターで、Amaero によれば同方式機種では世界最大級だという。「 X-Line 1000R 」は最大造形サイズ 630 x 400 x 500 mm、層厚 30-200 µm で、本体総重量は 8,000 kg。対応素材( 粉体 )はアルミニウム、チタン、ニッケル合金で、1KW のファイバーレーザーで焼結する。



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2015年2月24日火曜日

PING が世界初の3Dプリント製パターを開発

米国発:パッティング時の、いわゆる「アンカリング」を来年以降の競技から禁止する全米ゴルフ協会( USGA )の規則改定( 規則14-1b )を受け、ゴルフ用品製造の老舗 PING はこのほど、業界初となる3D CAD デザイン / 3Dプリントのパターを新開発した。

同社技術部長 Paul Eood 氏は、自宅の MakerBot で自ら3Dプリントを行うメイカーでもあり、材料工学博士でもある。USGA の規則改定を受け、パター開発に当たった同氏は、3Dプリント技術ならこの問題を解決可能だと考えた。従来工法ではどうしても接合部が弱点になりがちだったが、3Dプリントならそのようなデメリットも解消され、より正確なパッティング コントロールが期待できるという。

同社が最初に3Dプリント設計のクラブに取り組んだのは、ロングドライブ用 G25 アイアンだった。しかし実際にテストした結果、従来の鋳造製法の G25 ドライバーと3Dプリント製品とでは差が出なかった。

次に同社がテストしたのがパターで、こちらは予想外の好結果が得られた。とはいえ同社は3Dプリントパターの量産計画はなく、3Dプリントパターは最適なカスタマイズ製品を模索するための体験用として限られた顧客のみに提供する。ゆくゆくはインターネット経由でカスタマイズサービスを展開する計画だが、当面は3Dデザイン /3Dプリント工程のさらなる研究開発を進めるとしている。

Wood 氏は、この3Dプリントパターの販売価格が 7,700-9,200 USD の間になるだろうと見積もっている。同氏が指摘するように、3Dプリントパターはまだ新しい技術であり、そのため価格も高くついてしまうが、3Dプリントによる量産化技術開発が進むにつれて製品価格も下落し、いずれは3Dプリント製ゴルフクラブがさらに手に入りやすくなるはずだ。現在、3Dプリントパターを製造する金属粉末焼結式3Dプリンターの導入費用は約 100 万ドルで、Wood 氏によれば、この工法によるゴルフクラブ製造が普及するまでには5-10 年はかかると見込んでいる。現時点では、パターヘッドの製造だけで 24 時間を要しているが、これもさらなる高速化により短縮されるだろうと同氏は見る( ただし、3Dプリント技術はシャフト製造には不向きかもしれないとも指摘する )。ゴルフクラブは通常工法による製造でも完成まで最低6週間はかかるという。


2015年2月23日月曜日

G-code 情報を視覚化する Android アプリ「 GCodeInfo 」

ドイツ発: マインツ市に住む Mathias Dietz 氏は、昼は IBM の ソフトウェア定義ストレージ「 Spectrum Scale 」プロジェクトでソフト開発に従事するエンジニア。帰宅後は3Dプリンターを動かし、3Dプリント技術をさらに簡単に、効率良く扱えるようにするためのコード書きをして過ごしている。

そんな Dietz 氏だが、3Dプリントのスライス工程でのトラブルには悩まされてきた。skeinforge、slic3r といった既存スライサーツールの素晴らしさは賞賛しつつも、スライス後の3Dデータチェックをもっと手早く行えないものか、その方法を探してきた。だが、既存ツールではG-code 情報すら満足に提供するものはなかった。

「そこで、GCodeInfo を書こうと思いついた。アプリを作成することで、使用材料やコスト、プリント速度最適化といった情報が分かるようになると考えたからだ」。

Dietz 氏はこの Android 端末用アプリ「 GCodeInfo 」に留まらず、これをベースにG-code を視覚化して3Dプリントのシミュレートが行える「 GcodeSimulator 」も開発した。「驚いたことに、G-code の視覚化は簡単だった。重要な必須情報はすでに GCodeInfo が提供してくれていたからだった」。

「 GCodeInfo 」最新版[ 現時点では ver. 1.09 ]では3Dプリントモデルファイルを解析し、プリント時間や単価などの情報が表示される。また、プリントアウトに必要なフィラメント長、レイヤー高および必要なレイヤー数、レイヤー間のプリント速度の差によるプリント時間なども教えてくれる。

「 GCodeInfo 」は Google Play ストア上で無料配布されている。対応プラットフォーム要件は Android 4.0.3 以上。

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2015年2月22日日曜日

3Dスキャン&3Dプリントでミケランジェロの傑作を忠実に再現! 

米国 / イタリア発:カリフォルニア州オークランドに本拠を置く Studio FATHOM は同州のブロンズ鋳造 Artworks Foundry および3Dスキャニングを専門とする Scansite と共同で、ミケランジェロの傑作彫刻群を精巧な3Dプリント 縮小レプリカとして再現するプロジェクトに取り組んでいる。

このプロジェクトはミケランジェロ作品の複製製造を認可されている美術品保護組織 Renaissance Masters, LLC の依頼により進められており、有名な「ピエタ」をはじめ 28 のミケランジェロ彫刻群を、Marinelli Pontifical Foundry によって 20 世紀前半に製作されたレプリカから忠実に再現するという試み。Scansite 技術者が最新の3Dスキャン機器で全身の「型」を取って3D点群( ポイントクラウド、PCL )データに変換した後、その STL ファイルを使用して Studio FATHOM が3Dプリント化する。今度はその3Dプリントアウトをベースに Artworks Foundry が伝統的な「ロストワックス法」でブロンズ鋳造して複製を製作するという流れ。

Studio FATHOM の代表 Rich Stump 氏は次のように述べる。「本プロジェクトの非常にユニークな点は、3Dスキャンと3Dプリントという技術を、1千年以上もの間変化することなく続いてきた業界において実用化したということにある」。

2015年2月21日土曜日

3Dプリント DIY ノートPC「 Pi-Top 」リメイク作業が進行中

英国発:3Dプリンタブル DIY ノートPC 組立キット「 Pi-Top 」開発チームは目下、機能面とデザインを大幅にリメイクした3代目の開発に取り組んでいる。

「 Pi-Top 」は Ryan Dunwoody、Jesse Lozano 氏ら英国各地の大学の現役学生によって設立されたスタートアップで、Raspberry Pi Model B+ベースで稼働し、廉価な材料のみで自作可能なノートPC の DIY を初めて実現させた。昨年暮れの Indiegogo 上の資金調達キャンペーンは目標額を上回る 173,676 USD を集めて話題になった。先代モデルも初代に比べれば筐体のスリム化が図られているが、開発中の最新モデルではさらに 30 % 薄型化されているという。これは市販キットに同梱される成形樹脂筐体ではなく、自ら3Dプリントで製作することを考えているユーザーにとってはプリント時間短縮につながる。

2番目の大きな改良はクリック機能内蔵大型タッチパッドの採用で、しかもクリックボタンを3Dプリンタブル筐体との一体式に変更した点だ。一般的なノートPC では薄いプラスチック板を筐体に後から取り付けるのに対し、筐体一体式ではクリック反応が一段と向上するという。

3つ目の変更点は、ユーザー自身のオリジナル プリント基板を追加できるようにガイドレール付きとしたことだ。オリジナル基板を作成したいユーザーは基板サイズおよび通信方式について、 Pi-Top のオープンソースデザイン仕様に準規する必要がある。

最新の「 Pi-Top 」DIY キットは5月以降、一般販売される予定。販売価格は Raspberry Pi 基板付きモデルが 299 USD、基板なしモデルが 264.99 USD。

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2015年2月16日月曜日

世界初、省スペース&軽量オールインワン小型3Dプリンター「 Blacksmith Genesis 」

シンガポール / 米国発:南洋理工大学( NTU )学生2名が起業した Blacksmith Group は現地時間2月 14 日、カリフォルニア州サンノゼ市で開催中の米国科学振興協会( AAAS )年次カンファレンスにおいて、スキャナー一体式オールインワン小型3Dプリンター「 Blacksmith Genesis 」を発表した。

同3Dプリンター最大の特徴は、特許出願中のロータリー機構を採用した造形ベッドにある。このためガントリー方式で作動する従来機種と比べ、最大造形サイズの割に設置場所を取らないという利点がある。2インチ LCD パネル、Wi-Fi、遠隔操作用カメラ、そして3Dスキャナーとオールインワンモデルでありながら、本体重量も 6kg と軽量化を図っている。ラインレーザーと500 万画素スキャニングカメラによるスキャン時間は従来製品の2倍の6分ほどで完了するという。またプリンター内部カメラにより、スマートフォン経由でどこからでもプリンターに指示を出してプリントしたり、ブリント作業を監視したりすることも可能。自動エラー検出機能も内蔵している。

「 Blacksmith Genesis 」は Indiegogo 上で目標額を上回る 80,540 USD の資金を獲得した。来月には出資者限定の特典付き先行販売が開始されるが、米国や日本を含む70か国への配送手数料は無料となっている。それ以外の通常先行予約販売では、PLA フィラメント1スプール付き( フィラメント色は選択可能 )本体価格 2,200 USD、配送手数料は一律 150 USD で、出荷開始時期は6月以降としている。

Blacksmith Group が生まれた NTU は、創立 50 年以内の若い大学では世界第2位にランクインされている。同社はインタラクティブ デジタル メディア研究開発プログラムオフィス( IDM )のスタートアップ支援プログラム「 i.JAM 」と、シンガポール首相府機関のシンガポール国立研究財団の出資で創業した。同社の技術顧問を務める NTU 教授 Chua Chee Kai 氏は、3Dプリント研究の世界的な第一人者と評されている。

Kai 氏は次のように語っている。「低価格帯3Dプリンターが手に入れやすくなってはいるが、依然として操作の敷居は高い。今、3Dプリンター市場に欠けているのは、手頃で高性能、簡単操作の3Dプリンターだ。Blacksmith Genesis はその市場の隙間を埋めるものだ」。

創業者の1人で CEO の Fang Kok Boon 氏はこう述べる。「Blacksmith Genesis は、一般的なホビイストを念頭に置いて製品設計した。現在、流通している3Dプリンターのほとんどがユーザーフレンドリーとは言えず、ゼロから3Dオブジェクトを作らなければならなかった。Blacksmith Genesis なら、専用3Dプリントソフト Blacksmith Sorcerer でスキャン、コピー、プリントが簡単に行える」。

Blacksmith Genesis 主な仕様

3Dプリント:FDM、ロータリー プラットフォーム
最大造形サイズ:6,648 cm³ ( φ=23 cm、H=16 cm )
層間解像度:50-200 μm
フィラメント:PLA、φ=1.75 mm 
ノズル径:0.4 mm
プリントファイル:.STL, .OBJ

スキャン技術:複数ラインレーザー測距
スキャン可能容積:5,542 cm³ ( φ=21 cm、H=16 cm )
スキャン速度:約6分
カメラ:500 万画素 CMOS イメージセンサー
ファイル形式:.STL、.OBJ

本体外形:35 (L) x 25 (W) x 41 (H) cm 
本体重量:6kg

バンドルソフトウェア:Blacksmith Sorcerer
対応ファイル形式:.STL、.OBJ、.BS

対応OS:Windows、Mac OSX、Linux
電源仕様:100-240 V, 50-60 Hz, 100 W

接続方式:USB、SD Card、Wi-Fi 



→ 参照元記事1. 
→ 参照元記事2. 

2015年2月15日日曜日

高速積層造形+3軸 CNC ハイブリッド工作機「 SonicLayer 4000 」

米国オハイオ州発:州都コロンバス市に本拠を置く Fabrisonic LLC は 2011 年、同州の 501c(3) 法人 EWI とミシガン州に本拠を置く Solidica Inc. とが合弁した産業用ハイエンド積層造形機械ベンダー。同社が 2013 年6月にリリースした「 SonicLayer 4000 」は超音波圧接法( UAM )と3軸 CNC フライス盤とを統合したハイブリッド工作機械で、複雑な内部構造の金属部品も電気回路ごと一体的に造形できるのが特徴だ。

UAM は 1960 年代に開発された超音波圧着法を積層造形に応用した技術で、薄いテープ状の金属素材を2万ヘルツの超高周波で圧着して造形する。造形可能材料は銅、ステンレス鋼、アルミ鋼、チタン。異なる金属材同士を、それぞれの金属特性に影響を与えずに成形できる。同時に不要部分を切削しながら積層加工を実行するので、素材ロスも最小限に抑えることができる。同社では工程の効率化、省コスト化に貢献し、また同一機械内で全工程を処理するため許容誤差もゼロに近いのも利点だとしている。

「 SonicLayer® 4000 」の主な仕様

設置容積:X方向 12'、Y方向 12'、H 113" 
軸制御:X ~ 40"、Y ~40"、Z ~ 24" 
垂直精度:位置決め ±0.0002”、併行精度 0.0001” 
造形台サイズ:44” x 24”  
圧着装置:US 9 kW、圧着力 2500 lb, 最高圧着速度 200 i / min. 
CNC スピンドル回転数:8000 RPM 
CAM ソフト:SonicCAM



→ 参照元記事1. 
→ 参照元記事2.