2014年10月17日金曜日

オハイオの中学生らが3Dプリンターの組み立てを体験

米国オハイオ州発:レイク郡のペリー中学校第7学年に在籍する男子生徒4人組がこのほど作ったのは、3Dプリンターだ。

同村在住の Charlie Kluznik 君ら4人は大のテクノロジー好き。彼らが作り上げた3Dプリンターは、「 MakerGear M2 」という DIY 組み立て型3Dプリンター。生徒達を指導した同校 STEM( 科学、テクノロジー、工学、数学 ) プログラム担当の Blanche Davidson 教諭は、ただ3Dプリンターを導入して生徒たちに与えるのではなく、生徒自らがプリンターを組み立てることにより、3D技術に対する理解をより一層深める狙いがあったと語る。

「表面的な学びに終わるのではなく、生徒達に本当に深く学んでもらうことが目的です。そのためにはただ3Dプリンターを差し出すだけでは足りない。自分達で3Dプリンターを組み立てることによって、3Dプリンターの仕組みについての理解も深まりますし、トラブル対処を繰り返すうちに、3Dプリンターのエキスパートに育っていきます」。

そもそもの始まりは昨年、Davidson 教諭が 担当する STEM の授業で、Kluznik 君に仲間を募って3Dプリンターを組み立ててみたらと勧めたことがきっかけ。Kluznik 君らの「 MakerGear M2 」は今月1日に無事完成し、現在はメーカー側から提供されているブレスレッド、六角柱、雪男の一種ビッグフットの頭部といったデザインの小物を造形している。造形にかかる時間は簡単な品物なら数分で仕上がるが、複雑な形状のオブジェクトだと十数時間はかかる。

「僕らはトランペットを演奏するので、いつか自分でマウスピースをプリントしたいと思っています」と、4人組リーダーの Kluznik 君。「マウスピースだけでなく、楽器そのものをプリントしている人達を見てきましたが、自分で作らなくちゃだめだと思う」。

3Dプリンター組み立ての合間に、Kluznik 君らは製造元 MakerGear の工場見学にも出向き、同社主 Rick Pollack 氏と話したり、また同社従業員に組み立て中のトラブル解決法について質問したりして過ごした。生徒達が組み立てている3Dプリンターは3時間もあれば独力で完成させることができる設計だが、STEM の授業時間内だったため、組み立てに要した時間の合計は約 20時間で、完成までにほぼ1か月かかった。今後、3Dプリンターを組み立てるようなことがあったらもっと短時間で完成させられると生徒達は自信たっぷりに話した。

Kluznik 君らは、学年後半になったら3Dオブジェクトを設計から完成まで、全工程を自分達だけでやり遂げることを計画している。

参照元記事1
参照元記事2