2016年1月29日金曜日

ハーバード大の研究者が4Dプリントの「花」作成に成功

米国マサチューセッツ州発:ハーバード大学ワイス生物意匠工学研究所および同大学 John A. Paulson 工学 / 応用科学部( SEAS )の研究者達はこのほど、自然界の「花」の動きから着想を得た新たな4Dプリント技術を開発したと発表した。

同研究者チームはこの4Dプリント技術を使用して、水に浸すと形状を自律変化させるヒドロゲルポリマー素材の作成に成功した。この新素材は水に浸すと時間の経過と共にラン科の花のように伸縮する。

研究チームを率いる同大学工学部教授 Jennifer Lewis 氏は次のように述べる。「これはプログラマブルマテリアル組立の優美な進化形だ。単に形状と動作を統合しただけでなく、構造体自体を変形可能にするものだ」。同氏は3Dプリンタースタートアップ Voxel8 の共同設立者でもある。

開発チームが作成したこのゲル状人工ランは木材から抽出したセルロース極小繊維体[ セルロースナノファイバー ]を使用して4Dプリントされている。このセルロース繊維体は一部が伸縮するようプログラムされており、これが植物の形状を変化させるミクロ組織の代理を果たして形状を変える。

4Dプリント技術は他の研究施設、たとえば MIT 内自律組立研究所でも開発が進められている。研究者達によると、4Dプリントはスマートテキスタイル( Eテキスタイル )、ソフトエレクトロニクス、バイオメディカル機器、再生医療分野への応用が見込めるとしている。



参照元記事1
参照元記事2