2016年1月2日土曜日

スマートフォン光源でプリントする次世代型3Dプリンターを開発

台湾発:国立台湾科技大学( NTUST )研究者チームはこのほど、スマートフォンで動作する価格 100 ドル台の次世代型3Dプリンターを開発したと発表した。

同開発者チームを率いる機械工学科教授 Jeng Ywam-Jeng 氏によると、今回開発したスマートフォン3Dプリンターは、スマートフォンから発する可視光線を使用して独自開発の特殊な光硬化ポリマーを硬化させて造形するというもの。従来のような UV、レーザー光源は使用していない。光硬化ポリマー溶液の入ったバットの下に置かれたスマートフォンから発する光によって樹脂を硬化させ、金属製プリントベッド上に造形する仕組みだという。Jeng 氏は3Dプリンターベンダー XYZ Printing 技術顧問も務めている。今回開発したスマートフォン3Dプリンターは中国上海市で開催された Inside 3D Printing Shanghai 2015 でも披露された。

Jeng 氏によるとこの3Dプリンター開発には1年以上前から取り組み、試作初号機は PC 接続で動作させていたが、モーターと連動するモバイルアプリを開発してスマートフォン上の操作のみでプリント作業が完結できるように改良して作業の効率化を図ったとしている。ただし現状ではスマートフォンのみの光源では弱いため、既存機種並みの精度を短時間で出力するには至っていない。使用する光源の出力が大きければ大きいほどプリントも高速化できるため、今後はタブレットや HDTV 等の大型画面の光源での3Dプリント対応を計画している。また、このスマートフォン3Dプリンターに3Dスキャナー機能も搭載し、3Dスキャン → 3Dプリントまでの一連の作業を全て単一アプリで完了させることを目指している。



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