2016年3月21日月曜日

mp3 開発元が高速一括生産を可能にする新しい金属3Dプリント技術を発表

ドイツ・ザクセン州発:mp3 フォーマット開発で知られる欧州最大の応用研究機関フラウンホーファー生産技術先端材料研究所( Fraunhofer IFAM、所在地ドレスデン市 )はこのほど、小型金属部品の高速一括生産を可能にする新しい3Dプリント技術を開発したと発表した。

同研究所によると、開発した新方式は古来からあるステンシル / シルクスクリーンを用いる孔版画の技法を3Dプリント技術に応用したものだという。オブジェクトは各層毎にスクリーン孔から積層され、各層を焼結して成形する。最大加工精度は 60 μm。

ただし各層毎にスクリーンを差し替える必要があることと、各層用にそれぞれスクリーンを用意する必要があるというデメリットもあるが、Fraunhofer IFAM によるとこのスクリーン方式による金属3Dプリントでは、5枚のスクリーンだけで 3,500 本の金属管を一度の工程で生産できるとしている。これは年産換算で 70 万ユニットの生産能力になるとし、中空形状部品の大量生産や、プリント中に材料を入れ替えることで鉄とセラミックといった複合素材部品の一括製造も可能になるとしている。

Fraunhofer IFAM では将来的には造形用スクリーン自体も3Dプリントで製作し、全工程の自動化を計画している。また多くの工作機械と連動させた 1,000  cm³ / h の統合生産システムへと拡張することも実現可能だとしている。

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