2016年10月10日月曜日

脱毛症もこれで解決 ?! 仏 L’Oréal が画期的新3Dバイオプリント技術を開発中

フランス・オー-ド-セーヌ県発:化粧品大手 L’Oréal S.A. ( EURONEXT:OR )はこのほど、生きた人間の毛包細胞を3Dプリントする技術の実用化を目指して開発を進めている。将来、この技術が実用化されれば、脱毛症に悩む男性にとって最終的解決となる可能性もある。

同社はバイオプリントのエキスパート企業 Poietis を共同開発者として独占契約を締結。同社の持つ毛髪生物学のノウハウと Poietis の持つ精密なバイオレーザープリント技術を組み合わせ、世界で初めて人間の毛包細胞を人工的に作成する新技術を開発した。

同社によると、核となるのは Poietis が数年前から開発を進めてきたレーザーアシスト3Dバイオプリント技術で、レーザー光で生きた毛包細胞を含むバイオインクをマイクロレベルで精密に3Dマッピングされた位置に毎秒約 1 万個を滴下してレイヤーを形成し、そこで毛包組織として成長させるという。現行の再生医療技術では細胞型の複雑さから限界があったが、開発中の新技術ならば細胞レベルの超高解像度で3次元造形が可能で、細胞生存率も 95 % 以上だとしている。こうして成長させた人工毛包組織を頭皮に移植すれば、毛髪が再生する可能性がある。

ただし同社によるとこの新技術応用について、当面は新製品開発用途に限ると断っている。この新しい手法では幅 1 x 厚さ 5 cm の皮膚上へのプリントに約 10 分かかるとしているが、人間の毛包細胞は 15 の異なる細胞から成る複雑な組織構造を持つため、更に時間がかかる可能性がある。





参照元記事1.
参照元記事2.