2016年10月7日金曜日

MIT 研究者チーム、弾性を自由に調節可能な3Dプリンタブルスキンを開発

米国マサチューセッツ州発:MIT コンピューター科学・人工知能研究所( CSAIL )所属の研究者チームはこのほど、弾性を自由に調節可能なクッション素材の「スキン」を3Dプリントで作成する新手法を開発したと発表した。

同チームによると、今回案出したのは一般的な3Dプリンターで「プログラマブル粘弾性材料 ( PVM )」を出力する方法。この新技術により、低コストで調達しやすい粘弾性素材から、目的に応じて硬度や弾性を自由に調節可能にした3Dプリンタブル製品が作成可能になる。同チームはこの PVM 手法でゴムライク素材でできた「スキン」を装着したキューブ型ロボット( モーター 2 基、マイクロコントローラー、バッテリー、慣性計測センサー搭載 )を3Dプリントで製作、その後サポートの役目をする通常の硬素材とゴムライク素材( TangoBlack+ )を非硬化液と同時に組み合わせて3Dプリントした PVM の保護材を装着して、落下試験を行って装着前と比較した。

その結果、このキューブロボットをバウンスさせると正確に着地させる確率は 4 倍近く向上し、また着地面に伝達される衝撃もスキン付きでは 1 / 250 にまで減衰した。CSAIL 研究者によると、この衝撃吸収素材スキンは複数の企業で開発が進められている宅配ドローンなどの輸送機器の寿命を延ばす助けになる他、携帯電話、靴、ヘルメット等幅広い製品での応用も期待できるとしている。





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