2015年10月12日月曜日

市販製品の6倍高速なコンシューマー向け3Dプリンター「 Readybox 」

米国メリーランド州発:今年3月に設立されたばかりのスタートアップ Potter Rapid Prototyping LLC は大手ベンダー製コンシューマー向け3Dプリンターの6倍以上も「超速」な新型3Dプリンター「 Readybox 」を開発、現在 Kickstarter 上で資金調達を行っている。現時点で当初目標金額 12,500 USD は既に突破している。

「 Readybox 」は同社設立者で CEO の Brett Potter 氏のアイディアから生まれた。現在 21 歳のメリーランド大学工学部学生の Potter 氏は、2013 年に自身の立ち上げた事業で使用するため初めて3Dプリンターキットを購入して以来、市販のコンシューマー向け / 業務向け3Dプリンターを何台も使用したきた。その結果、廉価帯機種のプリント品質の低さに不満を持った。プリントアウトに失敗し、その都度メンテナンスやパーツ交換などを常に要求される。プリントにかかる作業時間にも大いに不満だった。そこで、独自仕様の3Dプリンターを設計してこれらの問題を解決しようと試みた。

「 Readybox 」は、積層ピッチ 0.05 mm 当たり 400 mm /sでプリント可能だとしている。スピードのネックとなるのが一定時間内にノズルから吐き出されるフィラメント供給速度だが、特許申請中の新エクストルーダー技術を採用し、従来機種にあったような送り出し機構モーターの限界をクリアし、より高速にフィラメントを押し出せるという。

同社によると、この「改良」により、フィラメント供給のスピードアップのみならず、フィラメント詰まりといった問題も同時に解決され、またプリント精度も大幅に向上したという。また LCD 操作パネルと SD カードスロットも搭載し、PC フリーのプリンター単体のみでもプリントが可能。「 Readybox 」資金調達期間は現地時間の 11 月 4 日まで。

「 Readybox 」の主要な仕様:
独自開発高圧エクストルーダーによるフィラメント詰まり防止機構
自動キャリブレーションおよびプリント前の自動クリーニング機構
加熱式造形ベッド( PEI シート )
最大造形サイズ:330 x 330 x 330 mm  
LCD 操作パネルおよび SD カードスロット
32 bit ARM ベースコントローラー
Web インターフェイス
プリント容積:38,115 cm ³  
設置面積:550 x 550 x 560 mm
積層ピッチ:0.05 - 0.4 mm 
最大供給速度:55 mm ³ / s 
最大プリント速度:層厚 0.05 mm 当たり 400 mm / s 
ノズル径:Φ= 0.6 mm 
対応フィラメントおよび直径:PLA、Φ= 2.85 / 3 mm 

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