2016年4月2日土曜日

地滑り地帯の貧困層を救うプロジェクトに3Dプリント活用へ

英国 / ペルー発:レスター市のデモントフォート大学( DMU )でデザイン学科講師を務める Timothy Whitehead 博士は現在、ペルー国内の山岳地帯の住民に対し、3Dプリントを活用した災害軽減策を現地で活動する慈善団体と共同で取り組んでいる。

3Dプリントの専門家でもある Whitehead 博士は慈善団体 Practical Action と協力して、ペルー国内で断続的に発生する地滑り被害軽減のため、3Dプリントによる立体地形図製作に当たっている。Practical Action は3Dプリント等の新興技術を活用した貧困対策を世界各地で展開する慈善団体。急峻なアンデス山脈に位置するペルーでは度々大規模な地滑りが発生し、とりわけ山岳地帯に住む最貧困層が壊滅的な打撃を受けてきた。

また Whitehead 博士は同団体と共同で、飲用水の浄化装置に使用する部材も3Dプリントで試験的に製作した。今後は3Dプリント技術を援用し、現地で浄化装置開発を行い、被災地域における生存率向上につなげたい考えだ。

Practical Action 理事長 Paul Smith Lomas 氏は次のように述べている。「我々は DMU とのコラボレーションにとても感激している。3Dプリントは従来の設計および製造工程を一気に飛び越える破壊的技術となるかもしれない。これはつまり、発展途上国の住民にとって新製品が短期間で、より安価でアクセス可能になり、結果的に彼らの生活が向上することを意味する」。

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