2014年6月8日日曜日

台湾 XYZPrinting が3Dスキャナー搭載の新型複合機「da Vinci AiO」2機種を発表

台湾発:7日まで台北で開催されている世界最大級の IT関連総合見本市「COMPUTEX Taipei 2014」に合わせて、3Dプリンターベンダーの XYZPrinting Inc. は「da Vinci 1.0 AiO」および同「2.1 AiO」を発表した。発売時期は「da Vinci 1.0 AiO」が 2014年末、「da Vinci 2.1 AiO」が 2015年初頭になるという。

新型「da Vinci」2機種は従来モデルに工業用3Dスキャナーを追加搭載した仕様で、価格は従来機種より数百米ドル高めになると見込まれている。その場合、標準モデルの「da Vinci 1.0 AiO」の販売予定価格は 700ドル前後と想定される。

現在、広く普及している2D複合プリンターのような「オールインワン( All-in-One, AiO )」3Dプリンターというのは特別目新しいというわけではない。Kickstarter 上でもスキャナー搭載の3Dプリンターの出資者募集プロジェクトはよく見かけるし、また AIO Robotics の「Zeus」のような、3Dスキャン+3Dプリント( コピー )+3D転送( ファックス )といった機能をすべて備えた業務用マシンもすでに存在する( 「Zeus」の販売価格は 2,499ドル )。

新型「da Vinci」2機種に搭載のレーザーセンサーは天板に1基、反対側の底面にも1基あるため収差エラーが抑えられ、3次元物体を正確にスキャンすることが可能でスキャン後の修正作業も不要としている。

COMPUTEX 会場の同社ブースでは「モナ・リザ」をかたどったフィギュアのスキャンが実行されていたが、こぶし大の物体のスキャンなら5分以内で終了する。スキャン時間の調整もでき、高精度モードならばより完全なスキャンが可能だという。スキャン完了後は物体を取り出し、接続先 PC 上で動作する付属ソフトで「プリント」をクリックすれば、プリント用台座が下がって造形を開始する。

上位機種「2.1 AiO」は主にデザイナーなど生産現場での使用を想定したプロ向けで、デュアルノズル、モニターカム、5インチカラータッチパネル、Wi-Fi を搭載、USBメモリからの読み込みにも対応する。最大造形サイズは現行機種をやや下回るが、これは搭載しているスキャナーの死角をなくすため。

また、同社は今後の次世代モデルについて、現行モデルのデザインを踏襲しつつ、クラウド対応、専用アプリによるスマートフォンからのリモート操作対応を予定しているとしている。



参照元記事1.
参照元記事2.