2015年2月14日土曜日

数クリックで簡単に3Dモデルをカスタマイズ、プリント可能にする「 Kwambio 」

米国 / ウクライナ発:Volodymyr Usov 氏は 2013年、キエフ市内で開催されたテクノロジーカンファレンス「 IDCEE 2013 」会場で、初めて3Dプリンターに触れた。その時、3Dプリンターが人類に対してもたらす可能性は理解したものの、実際に一般ユーザーがゼロから3Dオブジェクトをプリントアウトするのは依然として敷居が高すぎることも痛感した。

そこで同氏は、誰もが容易に3Dプリントできるオンライン プラットフォームを提供すべく、Kwambio をニューヨーク市で起業した。

Kwambio では Apple のアプリストア「 App Store 」と同様の事前審査を実施し、通過したプロのデザイナーのみ3Dモデルデータを公開できる。利用者は数回のクリック操作で3Dモデルの形状や色を好みにカスタマイズし、あとは各自の3Dプリンターに転送するだけ。利用者が購入した金額の7割がデザイナーに支払われ、残りは Kwambio 側の手数料となる。現在はベータテスト版で、2014 年末時点で約 200 件のデザイナーズモデルが登録されている。利用者数は 1,500 人ほどで、その内訳は米国、英国、フランス、ロシア、ウクライナとなっており、うち 42% を米国利用者が占めている。ちなみにウクライナ国内の3Dプリンター所有者数は、わずか 30 人ほどだと言われている。

Kwambio は昨年 10 月に開催された IDCEE スタートアップコンペティションで優勝し、賞金 17,000 EUR を獲得した。また、オデッサの投資家からも多額の投資を受けている。

Usov 氏は次のように述べている。「世界に同じ人間は1人としていない。作品もそうであるべきだ。弊社プラットフォームの最大の利点は簡単にカスタマイズでき、便利なことにある。次いで、必要な3Dモデルデザインを安心して提供できること。海賊版を作成される恐れがあるため、プロデザイナーはあまり3Dモデルデータを公開したがらないが、Kwambio ではセキュリティが担保されているという強みがある」。

現在、Usov 氏ら開発チームは4月にニューヨーク市内で開催予定の3Dプリント展示会でのプレゼンテーションの準備中で、その後、Kwambio サービスを正式公開する予定だ。

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