2015年4月19日日曜日

ぬいぐるみも3Dプリントで作れるようになる? 回路組込も可能

米国ペンシルベニア州発:Disney Research およびカーネギーメロン大学は現地時間4月 17 日、フェルトのような変形可能なソフト素材を3Dプリントするデバイスを開発したと発表した。

発表したのは同研究所ピッツバーグ支部 準博士研究員 Jim McCann氏、コーネル大学情報科学大学院博士課程の Huaishu Peng 氏、カーネギーメロン大学ヒューマンコンピューターインタラクション研究所の Scott Hudson および Jen Mankoff 氏ら共同開発チーム。同チームによると、今まで手作業だったフェルトのぬいぐるみのようなオブジェクトも3Dプリント化が可能になり、また異なる素材、たとえば電気回路組込素材と組み合わせてプリントすることで、タッチセンサーのような機能を持たせることもできるようになるとしている。

この新デバイスの仕組みは、まず作業プラットフォームが上下2段あり、上側がローラーから供給されるフェルト素材を切断するレーザーカッター、下側が溶着機構になっている。ローラーから送り込まれた素材を上面プラットフォームに吸着させた状態で、レーザーカッターが下からスライサーのデータに従って切っていく。この時完全には切らずに、サポート材を残したまま立方体として切り出す。次に吸着機構を切り、迫り上がってきた下側のプラットフォームに落とし、フェルトのアイロンがけの要領で、既に造形の終了しているレイヤーに高熱で押し付け、圧着させる。これを繰り返して3Dオブジェクトを形成する( フェルト素材には感熱性接着剤が塗布してある )。オブジェクトが完成したら、余分なサポート材を取り除いて取り出す。

開発チームが行ったデモでは、厚さ2mm のフェルト素材を 32 のレイヤーで積層して高さ 2.5 インチ( 6.35 cm )のウサギを2時間半かけて造形した。

開発チームは 18 日から韓国ソウル市で開催される「 CHI 2015 」でプレゼンテーションを行う予定だ。




参照元記事1
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