2015年4月10日金曜日

ISS で製作された3Dプリント製品 21 点を公開、分析へ

米国アラバマ州発:ハンツビルの米国航空宇宙局( NASA )マーシャル宇宙飛行センターは現地時間4月7日、2月に帰還した SpaceX の無人補給船「 Dragon 」に搭載されていた地球外環境で初めて製作された3Dプリント製品の入ったカートンを開封し、詳細な分析作業に入ったと発表した。これらは ISS 内に設置された3Dプリンター「 Zero-G 」で製作されたもので、今後約1年かけて、ISS 運搬前の同機で製作されたサンプル製品との比較検証が実施される。

昨年、ISS 内の「微小重力研究グローブボックス」に設置された「 Zero-G 」は、当時 ISS に滞在中の船長の要請で緊急に地上から「送信された」3Dデータに基いて出力されたソケットレンチを含む 14 種類計 21 点の3Dプリント製品を、地球外環境で初めて出力した( → 既報記事 )。同宇宙飛行センターのエンジニアチームは電子顕微鏡も使用し、耐久性、強度、構造面において、地上で予め製作された同型サンプルとの差異を徹底的に調べる予定。

NASA が3Dプリント等の積層造形技術( AM )にかける期待は大きい。将来のスペースミッション計画に費やす経費の大幅削減が見込めるからだ。