2015年4月6日月曜日

3Dプリンター搭載ヨットが「エコな」長距離航海へ

フランス・ナント発:Lab-REV は、大学で機械工学や建築を学んだ若者達のグループ。目下、彼らが取り組んでいるのは、環境に優しく、経済的に実現可能な小型ヨットのクルージングだ。

ヨットのエンジンに使用するのは食用油で、オープンソースで提供されている電子部品で GPS ナビゲーションユニットも組み立てた。そして、ヨットには3Dプリンターも搭載し、ヨットの機能部品を航海中に製作する計画だ。

同グループ代表 Adrien Merchandise 氏は次のように語る。「中古艇を購入すれば低コスト、低炭素排出の航海は可能になるが、特に自然環境に配慮した航海を行おうとする場合は、他にもいろいろ購入機材があるのであっという間にコストが高くつく」。

そこで彼らは3Dプリンターを挺に持ち込み、高額な市販製品を買う代わりに備品や、環境に配慮した小物類を自力で作ることにした。この3Dプリンターを使用して既に風力発電装置の試作を行い、組み立てた。この発電装置は3Dプリンターの電源として利用する。現在、さらに高性能な水力発電装置の製作にも取り組んでいる。アンカークリート( 索止め )、肘材、マストクランプ等の部材は、航海中に製作して自給する予定。

同グループはロリアン港を出航し、半年かけて地中海の各寄港地に立ち寄りながらギリシャまで東進し、再び戻る延べ 10,000 km の長距離航海を計画している。挺の補修などのために出港が延期されていたが、近日中にも出発する予定だ。




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